https://news.yahoo.co.jp/articles/df803b63ac54ddac67e9439fbf781d5e920c0db0
引用元: ・メルケルが見た習近平「多国間協力は口だけ。実際には力で全ての問題を解決しようとしている」 [662593167]
ドイツのメルケル前首相の回顧録「自由 記憶1954-2021」が昨年11月26日、世界32カ国で同時に出版されました。1954年に西ドイツのハンブルクで生まれ、東ドイツで成長し、2021年に16年間務めた首相職を退任するまでの経験を綴っています。
メルケル前首相は回顧録の中で、在任中に交流した米国のオバマ、トランプ大統領、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席など各国の指導者について冷静かつリアルに評価しました。
プーチン大統領については、2007年にソチで会談した際、会談場に自分が怖がる犬を連れてきたことに触れ、「相手が自分を見下しているかどうかを観察し続け、常に他人を無視する準備ができている人物」と形容しました。トランプ大統領については「ドイツがまるで彼とアメリカから多額の借金だとしたかのように行動した。共通認識を探ったり、解決策を模索したりすることには何の関心もなかった」と指摘しました。
■「集団のために個人の自由制限、価値観違った」
メルケル前首相は欧州では代表的な親中派の人物として挙げられます。しかし、習近平主席と中国に対する評価は冷ややかでした。メルケル前首相は「集団の利益のために個人の自由を制限できると考える点で、習主席と根本的な見方の違いを感じた」と記しました。
初めて会ったのは、習氏が国家副主席兼中国共産党中央党校校長だった2010年のことでした。訪中時に中央党校に立ち寄って習氏と会い、学生らとの質疑応答の時間も持ったそうです。
東ドイツで育ったメルケル前首相は習氏と会談し、中国の政治体制や共産党の役割についてさまざまな質問を投げかけたということです。当時を振り返ったメルケル前首相は「社会のある集団が全ての人のための最適の道を把握して決定することはできず、それは自由の欠乏につながる。その点で習主席と価値観の違いを感じた」と書いています。
反体制派に対する弾圧や人権問題も取り上げました。メルケル前首相は訪中当時、危険を冒してドイツ大使館を訪ねてきた反体制派の人物に会い、個人的に彼らを支援することもあったが、中国の組織的な反体制派弾圧自体を変えることはできなかったと振り返りました。
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