海上保安庁:
「貴船は日本の領海に侵入している。直ちに退去せよ!」
中国海警:
「貴船の主張は受け入れられない。ここは中国の領海である!」
こんな中国の挑発が2024年8月、さらにエスカレートした。
引用元: ・中国の暴走なぜ許す?「領空侵犯」が常態化する恐れも「日本外交は国際常識から外れている」 [662593167]
■「緊迫の2分間」中国軍機、史上初の領空侵犯写真は8月26日、日本の領空に侵入した中国軍の情報収集機だ。アンテナが矢印の先についている。長崎県の上空に近づいたこの軍用機は、男女群島沖で旋回を開始。自衛隊がスクランブル発進し、「領空に接近しすぎている」と通告するも従わず、約2分間、日本の領空を侵犯した。中国軍機による領空侵犯は史上初めてのことだ。領空を出ると再び旋回を繰り返し去っていった。
この重大事案に対し、中国の林剣報道官は「中国はいかなる国の領空も侵す意図はない」と発言。ところが、そのわずか4日後・・・
今度は中国海軍の測量艦が、鹿児島県・屋久島沖の領海に侵入、およそ2時間も航行を続けたのだ。測量艦は、潜水艦が通るのに必要な海底の地形や海流などのデータを収集するのが役割とされる。空でも海でも、軍事目的の調査を許してしまったのか?
■台湾有事を想定? 「領空侵犯」が常態化する恐れも
テレビ愛知の「激論!コロシアム」に出演した軍事ジャーナリストの井上和彦氏は、わずか2分間の領空侵犯でも十分に情報収集ができるという。
「領空侵犯の先には米軍の佐世保基地や航空自衛隊の築城基地、新田原基地など、日本の南西方面を守る主要な基地が点在している。そこがどんな動きをするかは2分間で十分わかる。これは『台湾有事』を想定した中国の情報収集だ」と指摘する。
一方、ベストセラー「日本外交の劣化」の著者で、前駐オーストラリア特命全権大使の山上信吾氏は“領空侵犯の常態化”を危惧する。前駐オーストラリア特命全権大使 山上信吾氏:
「領空侵犯は領海侵入とパラレルの話。中国が初めて尖閣周辺の領海に侵入したのは2008年で、それから中国の領海侵入が常態化した。1回来て試して大したことないとなると、どんどん来る。同じことが領空侵犯でも繰り返されるのではないかと心配している」
■国際常識から外れている?中国の暴走を許す日本外交
中国による史上初の領空侵犯に対し、当時の上川陽子外務大臣は…
「我が国としては日本の領土・領海・領空を断固として守るという決意のもと、今後も冷静かつ毅然と対応してまいりたいと考えております」
こうした棒読みの発言を山上氏は厳しく批判する。
前駐オーストラリア特命全権大使 山上信吾氏:
「あれは役人の作文で、そのまま読む政治家は本当に言葉が空回りしている。なぜ中国大使を呼びつけないのか、なぜ中国の外務大臣の王毅に電話して強烈な申し入れをしないのか」
大使を呼びつけるのは国際常識であり、外交の普通の進め方だという。
山上氏は「何か問題があった時に、その国にいる相手国の大使を外交当局に呼んで申し入れをするのは外交では普通のことだ。なのに外務大臣が全然動かない。東南アジアのある大使から『なぜ日本の反応はこんなに弱いのか』と言われたほどだ」と嘆く。
領空侵犯について、中国は最近「予期しない妨害が原因だった」と自衛隊に責任を転嫁していることがわかった。非を認めない姿勢も“常態化”している。
外交の劣化は外務省だけでなく、政治家も含めた日本外交全体の問題のようだ。
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