兵庫県知事選挙はデマと憶測が飛び交う異常な選挙戦…「斎藤元彦のパワハラは捏造」の陰謀論が急拡散

あれだけ負のイメージが広がっていたのに、なぜここまで息を吹き返しているのか。日刊ゲンダイ記者は現地に向かった。

「『斎藤さんがパワハラをした事実はなく、メディアや県議がおとしめようとしている』といった、陰謀論めいた主張がネット上で急激に広がっています。それを積極的に拡散しているのが、無所属で出馬したN国党党首の立花孝志氏です。SNSや街宣を通じた彼の拡散力はあなどれず、斎藤氏の聴衆の数はここ2週間で2倍にも3倍にも膨らんでいます」（県政担当記者）

こうした状況に、斎藤氏本人もちゃっかり便乗。
街頭演説で「メディアの報道が本当に正しいかどうか、ネットやユーチューブで調べておられる方が多くいる。何が真実か、何が正しいかを皆さんが判断するのが今回の選挙」と息巻いている。

「自民党県議の一部も稲村さんを支持していますが、誰が陣営指揮を執っているのか分からない面も多い。陰謀論が渦巻く事態は想定外だったとはいえ、もっと調整しておくべきだった」

　まさしく異常な選挙。混乱は深まるばかりだ。