コロナに罹患(りかん)すると認知症になりやすいという事象について、私自身はコロナが始まった2020年の後半くらいから感じていました。
また、私以外にもそういたことを指摘する声は当時から世界中にあり、論文も発表されていました。
たとえば、イタリアの医療機関の外来に通う111人(平均82歳、男性32%)を対象とした研究では、調査期間中に31人がコロナに感染し、44人は認知機能が低下しました。
コロナに感染したグループは、感染しなかったグループに比べ、認知機能が低下した人が3.5倍も多かったという結果が得られました。
コロナ感染と認知症の関連を調べた質の高い11の研究を総合的に解析した研究(メタアナリシス)もあります。
コロナに感染した939,824人と、しなかった6,765,117人を比較し、コロナ感染により新たに認知症を発症するリスクが58%増加したとしています。
英国で成人10万人以上が参加したオンラインによる認知機能評価の分析によるとやはりコロナ感染で認知障害発症リスクが上昇していました。
この研究では、「コロナが重症であると認知症リスクが上昇しやすい」という結果がでています。
オンラインによる評価とはいえ、対象者が10万人以上ですからコロナ感染が認知症の発症リスクになるのは間違いなさそうです。
リスクは若者にも
コロナが高齢者の認知症のリスクになることは今では多くの臨床医が実感しています。
医師のなかには「認知症を発症した原因はコロナではなく、過剰な外出制限で運動する機会や他人との交流が奪われたせいだ」という意見もあり、私自身もこの説はまんざら間違いではないと感じています。
しかし、そういったことを差し引いても、やはりコロナに感染することが認知症のリスクになるという印象が私にはあります。
では若年者はどうでしょうか。実は50代はもちろん、20代ですらコロナ感染後に認知機能の低下を訴える事例は少なからずあります。
引用元: ・【谷口医院院長】世界各地から報告、新型コロナ感染で、認知機能が低下 想像以上に深刻な後遺症
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