■日本は「街を散策するだけでも楽しそう」
今回、お話をうかがったのは、中国人女性のリュウさん(仮名)。2010年に来日し、在住歴は14年。出身は、中国・華北地方最大の貿易港を持ち、観光地としても人気の都市・天津です。
日本に興味を持ったきっかけを聞くと、「日本はきれい。夏のお祭りや和の建築があって、街を散策するだけでも楽しそうだな、と思い、興味を持ちました」と話してくれました。
■マナーがあるから、日本人の“距離感”が心地よい
リュウさんに、日本と中国を比較したとき、文化や慣習で異なっていると感じる点を聞くと、「人と人との距離感」と話してくれました。
詳しく聞くと、「中国には情熱的な人もいるし、マナーの悪い人もたくさんいるけれど、すぐ友達になりやすいんです」とのこと。「その反面、人との距離感がつかめないこともあります。失礼なことにあたるかもしれない微妙なラインのことが言いづらかったり……」と言います。
「日本人は人に気を遣っているから、嫌なことにエネルギーを消耗しなくて済むのがいいな」と感じ、「日本は友達になってもマナーがあるから、人と接する時は楽かも」と思ったのだそうです。
“親しき仲にも礼儀あり”という言葉がありますが、親しい人同士でも気を遣い合う距離感をリュウさんは心地よいと感じたのだそうです。
■日本は「困っている人を助ける、生活しやすい国」
また、日本では「街のきれいさとか、病院で支払う自己負担額が少ないとか、国が税金を国民に還元してくれていることを実感できます」と言います。
「この間、手術をしたのですが、『高額医療費制度』があったから手術代を全額払わなくて済みました。いざという時のために困っている人たちを助けてくれる制度があると感じますし、福利厚生も整っていると思います」と続けました。
「中国は、まだその制度が整っていないし、医療面に関しては保険対象外の薬があったり、手術で高価な医療機器を使用したら実費になったり……ということも。支援金なども日本に比べて金額が安いので、私がこの前日本で受けた医療も中国で受けていたら自己負担はかなり高額になっていたと思います。『高額医療費制度』などは、困っている人のための制度なのだと実感できました。制度がなかったら大変なことになっていたかも……」と実体験で感じたことを教えてくれ、「そういう安心感が国の治安につながっていると思います。日本は生活しやすい国だと思います」と話しました。
■日本で生活するうちに心境の変化も
一方で、日本で苦手なこと、不便だと感じることを聞くと、「銀行、市役所などでの対応が遅いと昔は思っていました」と言います。
日本に住んで14年がたち、生活するうちに心境の変化が現れたのだそう。
「今はもう、丁寧に対応してくれるのだから遅いんだな、と。窓口の人は、お年寄りの方に対しても丁寧に対応しています。列の後ろでイライラするときもあるけれど、自分が将来高齢者になって人を待たせてしまう可能性もあるのだから、今はなんとも思わなくなりました」と続けました。
■「日本の職場は、体育会系」
リュウさんは、大学3年生から札幌の大学に転入し、卒業後はそのまま日本で就職。最初にアパレルの販売員として働いていた時、日本の文化にまだ慣れず、職場で友達を作るのも難しかったのだそう。「ミスをしたら叱ってもいいけど、普段はそんなに厳しい口調で言わなくてもいいのでは」と感じる場面もあったと言います。
現在は、大学卒業後5社目となる外資系の会社に在籍しているリュウさん。これまでの経験で「日本の職場の文化は、体育会系で苦手」と感じたそうです。
「私が今まで日本で経験した職場は、体育会系で、頑張る! みたいな空気があります。実際には、あまりいいとは思えないやり方でも、みんな黙って我慢することが多くて。会社のやり方が苦手なら転職すればいいし、嫌なら上に話せばいいのに、一部の人が我慢したり、その文化に同調しなければといけないと感じたりする空気もあります。それがなくなれば日本はもっと元気になるかな、と思いました」と話してくれました。
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/allaboutnews/life/allaboutnews-114819
引用元: ・「中国で受けていたら自己負担額が……」中国人女性が、日本の医療制度のありがたみを切実に感じた瞬間 [10/13] [昆虫図鑑★]
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