ラーメン店の倒産が過去最多ペースを辿るなか、中華料理店は対照的な動きをみせている。街中でよく見かけるラーメン店と中華料理店は、どちらも野菜や肉を使い、火力も必要で物価高の影響を大きく受けている。
だが、2024年1-8月の倒産はラーメン店が44件、中華料理店は7件と好対照だった。なぜ中華料理店の倒産は少ないのか。
東京商工リサーチ(TSR)が謎に迫った。
TSRの倒産集計における業種分類は、総務省の日本産業標準分類に準拠している。ラーメン店も中華料理店も「中分類・飲食店」、「小分類・専門料理店」に属する。
ラーメン店は「主としてラーメンをその場所で飲食させる事業所」と定義され、ラーメン店や中華そば店が該当する。一方、中華料理店は「主として中華料理をその場所で飲食させる事業所」で、中華料理店や上海料理店、北京料理店などで、ぎょうざ店、ちゃんぽん店も含まれる。
2024年1-8月の倒産は、ラーメン店が44件(前年同期比57.1%増)で、2009年からの統計では同期間で最多だった2020年の31件を大幅に上回っている。
一方、中華料理店は7件(同36.3%減)で、コロナ禍の資金繰り支援で最少だった2022年の4件に次いで2番目の低水準にとどまる。
中華料理店とラーメン屋の倒産 年次件数推移(1-8月)
かつて倒産の多かった中華料理店
2009年以降の倒産動向をみると、ラーメン店は2013年に29件を記録した。その後、インバウンド(訪日外国人客)の来店増や、若い人を中心としたラーメンブームなどで2016年は16件まで減少した。
しかし、新規参入が相次いで熱い激戦市場になったことや、2020年はコロナ禍の休業要請などもあり、倒産は年間最多の31件に急増した。その後、ゼロゼロ融資など官民あげての資金繰り支援の効果もあり、2022年は8件まで減少した。
だが、ラーメンの形態はテイクアウトに不向きだ。さらに、物価高の直撃を受けても、提供価格は「1,000,円の壁」が立ちはだかる。こうして淘汰が加速し、2024年は8月までに44件と過去最多ペースの深刻な状況が続いている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6d150e2f09afd6a0e074306bd720bcaa7bcda49d
引用元: ・ラーメン店と好対照、中華料理店の倒産が低水準の謎 [114497724]
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