いずれの候補も「帯に短し襷に長し」といった感じである。それに立候補者が多いからよいというわけでもない。
私は、派閥解散には反対である。派閥には問題もあるが、多くの利点もあり、新人議員の教育訓練、政策の勉強など、重要な機能を果たしている。
また複数の派閥が競合することで、党の活力が増す。大平正芳元首相はこれを「切磋琢磨」と呼んだ。
特に中選挙区制では「切磋琢磨」の果たす意味は大きかった。1選挙区から3~5人(例外的に2人、6人もある)が当選するので、同じ自民党から複数の候補が立候補する。
政策も似かよっているので、野党候補との戦いより、同じ自民党の他派閥候補との戦いのほうが熾烈しれつになる。
派閥の最重要機能は総裁・総理を生み出すことだ。派閥の領袖が総裁選に出れば、親分を首相にするために、子分が一丸となって勝利を目指す。この仕組みが政権の安定に欠かせなかった。ところが、小選挙区制では1選挙区から1人しか党に公認されないため、派閥の意味がなくなってしまった。
今回の裏金問題でほとんどの派閥は解消してしまった。その結果、総裁選立候補者が派閥の領袖ではない状況が目立っている。
今回は茂木派から茂木敏充と加藤勝信が立候補した。岸田派からは、林芳正と上川陽子が手を挙げている。こんなことは中選挙区制下ではありえないことであった。
9人もの候補者が立候補した背景には、以上のような事情がある。だが、候補者の数が多ければよいというものではない。問題はその質である。
世論調査で人気ナンバーワンは石破茂か小泉進次郎である。防衛大臣、農水大臣など閣僚のほか、幹事長など党の役職を務めてきた経験からすれば、石破茂には総理大臣になる資格が十分にある。ただ党内で人望がないことが問題だ。党員票と議員票が同じ重みを持つ1回目の投票では勝つかもしれないが、決選投票では議員票の重みが増すので、石破は敗退してしまう。2012年9月の総裁選がまさにそうであった。
石破の不人気の理由の一つは、政策について学者的な細かい議論をしすぎる点にある。とくに自ら専門分野と自負する防衛問題について、その傾向が強い。
また、同僚や後輩と飲食しながら腹を割って話すこともあまりなく、ケチだという評判がたってしまっている。
若手の議員は、選挙になると、知名度のある有力議員に応援を依頼する。依頼されたほうは、陣中見舞いを持って選挙区に入り、応援演説をする。その結果、当選が決まると、若手議員はその先輩議員に恩義を感じる。こうして自分のフォロワーが増えていき、派閥を形成できるようになる。
石破派(水月会)はあるが、事実上機能していない。なぜかというと、人が集まらないからである。もともと機能していなかったので、わざわざ派閥を解散するまでもなかった。
今回の総裁選で、9月2日、石破は金融所得課税の強化を打ち出した。金融所得には現行20%の分離課税であるが、これは富裕層優遇だという批判があり、それを念頭に置いた上での発言であった。しかし、「貯蓄から投資へ」という今の政府の方針に反するとして、他候補はあまり賛成していない。
経済や金融については、石破の得意分野ではない。それをどのように克服するのか。
高市は、総務大臣、経済安保担当大臣、党政務会長などを歴任し、経験豊富な政策通である。今回の総裁選出馬に際しては、経済を豊かにして、国力を増強することを主張している。
彼女は保守派の代表格であり、晋三元首相の遺志を継ぐと自負し、首相になっても、靖国参拝を続けるという。また、選択的夫婦別姓については、導入にさほど熱意がない模様だ。
彼女がテレビキャスターをしていた頃に、よく一緒にテレビに出ていた記憶がある。元気な女性だが、首相になった場合、その保守性が国際社会で受け入れられるかどうかが心配だ。
引用元: ・【舛添要一】「総裁選、帯に短し襷に長しだ、石破氏は自民党内で人望がない、人が集まらない、高市氏は首相になった場合、保守性が国際社会で受け入れられるかどうかが心配」
こいつの言う国際社会とはどこの国の事なんだか
(。・ω・。)
間違いなく総理になるだろう
そして平蔵を起用するだろう
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