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宮城の農業高校、公式戦0勝なのに「部員2→26人」

宮城の農業高校、公式戦0勝なのに「部員2→26人」

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1: それでも動く名無し 警備員[Lv.8] 2024/09/11(水) 11:41:55.96 ID:nbUnpiad0
 仙台から車で約1時間、宮城県立加美(かみ)農業高校だ。宮城県の中でも特に少子高齢化が進む地域で、加美郡の人口密度は仙台市の30分の1にあたる47人╱㎢しかない。
創立120年超えの加美農は、近年は全校生徒数とともに野球部員も減少。2017年にはわずか2人に。しかし7年前、この学校に赴任してきた佐伯友也(ゆうや)監督が長い歳月をかけて、部員を26人にまで増やしていった。
周囲から「一体どんな魔法をかけたんだ?」と驚かれるその手法とは何なのか。
number.bunshun.jp/articles/-/862961?page=1

引用元: ・宮城の農業高校、公式戦0勝なのに「部員2→26人」

2: それでも動く名無し 警備員[Lv.8] 2024/09/11(水) 11:43:06.49 ID:nbUnpiad0
 就任当時の光景は今も脳裏に焼き付いている。バックネット付きの広大な専用グラウンドに部員は2人。一緒に草むしり、石拾い、フェンスの修繕からスタートした。 そもそもなぜ2人に減ってしまったのか? 活動を怠けていたわけではない。生徒減少の流れに抗えず、自然に減ってしまっただけなのだ。
佐伯監督が通ってきた高校野球の道とは全く違う景色。「これは自分の指導力が問われるな。おれの腕の見せ所だぞ」と、やる気に火が付いた。
日々の練習に付き添いながら彼らの成長度に集中し、見逃しそうな小さな成功を一緒に喜ぶ。時には“出稽古”にも行った。親交の深かった我妻敏監督(当時)の計らいで東北高校と合同練習をしたこともあった。
力の差はとてつもなく大きいが、グラウンドの中では平等だった。「いいチーム作ってるね。がんばれよ」と声をかけられるたびに、微かな光が見いだせた。

3: それでも動く名無し 警備員[Lv.8] 2024/09/11(水) 11:43:45.83 ID:nbUnpiad0
 2019年に監督になると、本格的な部員集めに乗り出した。部員募集のチラシを新入生に配り「体験に来ないか?」と声をかけて回った。オープンキャンパスで来校した中学生にも「待ってるぞ!」と猛ラブコール。
のちに選手から「あの言葉にやられたよなー!」「レギュラーにしてくれるって言ってたのになぁ」などの小言を言われることになる「盛り盛り」のPR作戦を行い、結果は良好。
2020年には10人となり念願の「連合チーム脱却」を果たし、そこから4年間、春夏秋すべての大会を単独チームで出場している。
4: それでも動く名無し 警備員[Lv.8] 2024/09/11(水) 11:44:07.27 ID:nbUnpiad0
【加美農の部員数(全校生徒数)】2017年 2人(221人)
2018年 4人(223人)
2019年 6人(221人)
2020年 10人(215人)
2021年 16人(183人)
2022年 20人(161人)
2023年 22人(136人)
2024年 26人(140人)

5: それでも動く名無し 警備員[Lv.8] 2024/09/11(水) 11:45:02.08 ID:nbUnpiad0
7年間で実践した佐伯監督のマインドセットは5つにまとめられる。1. 高校野球における固定概念の見直し(「とにかく走れ」などの不明瞭な指示をやめる)

2. 未経験者にも野球の楽しさを伝える(野球道具の無料貸し出しも行う)

3. 学校、保護者、地域のファンづくり(除雪作業のボランティアなど)

4. 部員募集PRとSNSを使った情報発信(インスタグラムを開設、運営)

5. 人に頼る(強豪校も巻き込む)

6: それでも動く名無し 警備員[Lv.8] 2024/09/11(水) 11:45:37.97 ID:nbUnpiad0
 特筆すべきは2と5だろう。未経験者の受け入れは2020年からはじめた。今年の選手25人のうち野球初心者は7人。
3年生1人、2年生2人、1年生4人……と年々増えている。能力の高い選手を迎えることは簡単だが、その逆は難しい。指導する時間もかかるし、ケガの心配があるからだ。佐伯監督も「最初は左利きの選手が右利きのグローブをはめていたこともありました」と笑う。
しかし、時に厳しく、されど愛情をもって接すると選手はみるみる伸び、前述の佐藤永遠選手のようにホームランを打つまでに成長するという。初心者のために、貸し出し自由の野球道具もそろえている。
7: それでも動く名無し 警備員[Lv.8] 2024/09/11(水) 11:46:14.99 ID:nbUnpiad0
 そしてもう一つ。加美農を異質たらしめているのは、「時に図々しく人に頼る」という佐伯監督の考え。前出の我妻氏は言う。
「アイツ、最初アポなしで学校に来たんですよ。雨の日に室内練習場に部員2人と立っていて『合同練習お願いしまーす』って。顔は自信満々なんですけど、能力差的に危ないじゃないですか」。
しかし、だ。フライもうまく捕れない加美農の選手たちに、東北高の選手たちが手とり足とり教えてあげたというのだ。「結果的にウチの選手たちにも勉強になった。なんだかんだ最後はいい話で終わるのがアイツのずるいところなんですよ」と笑う。

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