本格的な秋冬を迎えれば、外の空気は日に日に乾燥が進み冷えこんでくる。となると、いよいよ今年もインフルエンザの予防接種をいつ受けるべきかと悩むものだ。
大手薬局チェーンでは既に接種を勧めるポスターを掲示している場合も多い。とはいえ、夏の終わりにワクチンを接種するのはちょっと早過ぎるのだろうか?
アメリカの感染症専門医によると、早めに接種すること自体は可能だが、そうするとインフルエンザシーズンが終わる前に感染してしまうリスクが高まる可能性があるという。
2023年のインフルエンザ流行シーズンには、アメリカでは少なくとも3500万人が感染し、40万人が入院、25000人が死亡したとCDC(アメリカ疾病対策予防センター)は推定。
予防接種を受けたからといって感染しないわけではないが、重症化する可能性は低くなるとしている。
では、“早過ぎる”とは一体どのタイミングのことをいうのか。接種するのに最適な期間はいつなのか。米専門医たちに聞いてみた。
公式に流行シーズンと定められた期間はないが、通常10月から増加し始めるとCDCは述べる。流行のピークは例年12月~2月で、春までには勢いが衰える。だが、その年によって期間が長い場合もあり、過去には5月まで流行が収まらなかったケースもあるという。
この点に関しては、医師たちの意見は一致している。「今、接種を受けるのは早いでしょう。シーズン中に予防効果が薄れてしまう点が懸念されます」とウィリアム・シャフナー医師(感染症専門医&ヴァンダービルト大学医学部教授)。「もう少し待ったほうがいいですね」。
感染症専門家のエイメッシュ・A・アダリャ医師(ジョンズ・ホプキンス・センター・フォー・ヘルスセキュリティー上席研究員)も同意見だ。
「インフルエンザシーズンは春の半ばまで続く可能性があるため、その点を考慮すると早すぎる接種はおすすめできない」と指摘する。
ただし、今、接種を受けることでメリットがある人もいるという。それは、今まで一度もインフルエンザのワクチンを接種したことがない8歳以下の子どもたち。
シャフナー医師は「彼らに限っては、早めに打つことのメリットもあります。1回目と2回目とで間隔をあけて、計2回接種することが必要です」と説明。
正確なタイミングを割り出すのは難しいが、通常10月末のハロウィンまでには接種するようCDCは推奨している。
「私は10月に接種することを勧めます。今の時季はまだインフルエンザに罹る人は極めて少ないですが、10月にはもっとウイルスが活発になります。その10月に接種すれば、流行シーズンが始まってからも長く効果が持続します」とアダリャ医師。
またCDCによると、接種後の体内に抗体ができるまでに約2週間かかるということも考慮に入れたい。
つまり、10月末か11月に屋内で大きなイベントの予定がある場合は、念のためその2~3週間前までには接種する予定を立てたほうがいいと言うことになる。
予防接種の効果はどのくらい持続する?
これもまた、正確な期間を示すのは難しい。なぜなら、免疫システムなど個人によって様々な要因が複雑に関係するからだ。
だが一般的には、「インフルエンザ予防接種は6~8ヶ月間、効果が持続します」と、メリンダ・ハース看護師(DNP=看護実践博士号取得)はいう。
結論
早すぎる接種は避けたほうがいいが、そうはいっても、秋には仕事や予定が詰まっていて今の時期しか接種できないという人は、迷うことなくワクチンを接種しよう。
総合的にみて、インフルエンザ予防接種を受けること自体が重要な意味をもつと医師たちは強調する。
「流行シーズンに対抗するべく自分の反発力を高める方法としては、今は予防接種がベストな方法。インフルエンザに感染することで、大きな問題や深刻な結果を引き起こす可能性もあり、そうなってしまってからでは遅い。ワクチンは、それを避けるための重要な手段なのです」とアダリャ医師は述べる。
引用元: ・【インフルエンザの予防接種】タイミングが重要と米医師が明かす 「私は10月に接種することを勧めます、10月に接種すれば、流行シーズンが始まってからも長く効果が持続します」
なんで米医師なの?
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