米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、防衛省の設計変更申請に対する県の不承認処分を取り消した国土交通相の「裁決」は違法として県が裁決の取り消しを求めた抗告訴訟の控訴審で、福岡高裁那覇支部(三浦隆志裁判長)は2日、県の訴えを退けた一審・那覇地裁判決を支持し、控訴を棄却する判決を言い渡した。
移設計画をめぐる国と県の訴訟は14件起こされ、今回の訴訟が最後となる。県は最高裁に上告するか検討する。
防衛省沖縄防衛局は2020年、辺野古の埋め立て予定区域の軟弱地盤の改良工事に伴う設計変更を県に申請したが、県は「調査が不十分」などとして不承認とした。これに対し、防衛局から地方自治法に基づく審査請求を受けた国交相が22年、県の不承認処分を取り消す裁決をした。
この裁決の取り消しを求めた県の訴えに対し、三浦裁判長は「都道府県は取り消し訴訟を提起する適格を有しない」と判断。県の訴えは不適法と結論付けた。那覇地裁判決は、国が地方自治体に委託する「法定受託事務」をめぐる審査請求に対する裁決について、都道府県の不服申し立てを認めれば「紛争の迅速な解決が困難になる」などと指摘していた。
玉城デニー知事は判決を受け、「裁判所には憲法の保障する地方自治の本旨を踏まえた公平・中立な判決を期待していただけに、極めて残念だ」とコメントを出した。(小野太郎)
引用元: ・辺野古移設めぐる「最後」の訴訟、二審も沖縄県敗訴 原告適格認めず……玉城デニー知事「極めて残念だ」 [少考さん★]
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