昨年8月に福島の原子力発電所に貯留されている汚染処理水の海洋放出が始まったが、放出前後に韓国ではさまざまな怪談(デマ)や疑惑が出回った。
それから1年が過ぎた今、これらの怪談や疑惑はほとんどが事実と異なることが判明した。主な争点をQ&A形式で整理した。
徐鈞烈(ソ・ギュンリョル)ソウル大名誉教授など一部の学者が科学的根拠もなしに「日本産のヒラメが海を渡って韓国にやってくる」「放出された汚染水が年末には済州島に流入する」などの疑惑を提起し、デマが広がった。
韓国最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表(当時)が「汚染処理水を『核廃水』と呼ぶ」と発言するなど、韓国政界でも汚染処理水の放出が政治的論争の手段として積極的に活用された。
東京電力は、多核種除去設備(ALPS)を通じて汚染水の中の核種を除去し、除去できないトリチウムは濃度を汚染水1リットル当たり14万-17万ベクレル(放射能の単位)から1500ベクレル以下まで希釈して海に放出している。
これは世界保健機関(WHO)が定める飲料水のトリチウム濃度基準(1リットル当たり1万ベクレル)よりも厳格だ。
1リットル当たり1万ベクレルという基準は、毎日2リットルずつ1年間飲んだ場合に、被ばく量が胸部レントゲン1回撮影したのと同じレベルになるという計算で設定されている。
慶熙大学原子核工学科の鄭ボム津(朝鮮人・ボムジン)教授は「原発から処理水を排出する際の濃度基準は4万ベクレル、日本は6万ベクレル」とした上で「この基準値はつまり、人体に『何の影響も及ぼさない』レベル」と説明した。
昨年3月に韓国原子力研究院と韓国海洋科学技術院が東京電力の海洋放出計画を基にシミュレーションした結果、放出された汚染水に存在するトリチウムは、4-5年後から韓国の海域に流入し始める。
その時点から10年後まで韓国の海域に流入するトリチウムの累積値は、現在の韓国海域の平均濃度である1リットル当たり0.172ベクレルの10万分の1にすぎない。
KAIST(韓国科学技術院)原子力・量子工学科のチェ・ソンミン教授は「福島原発付近から数キロ離れただけで、トリチウムの濃度は韓国の漢江や蟾津江と同じレベルまで低下する」として「この濃度が危険だと言うのなら、韓国の川も汚染されていると言うようなものだ」と指摘した。
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/08/14/2024081480068_2.html
引用元: ・【韓国・慶熙大学教授】「原発から処理水を排出する際の濃度基準は4万ベクレル、日本は6万ベクレル、福島処理水放出は人体に何の影響も及ぼさないレベル」
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