神話や伝説に登場する刀剣の中でも有名なのは、アーサー王伝説にちなんだエクスカリバーです。魔法の力が宿った剣が岩に刺さっていて、神から認められた真の勇者だけが引き抜くことができると伝えられています。フランスにもエクスカリバー的な剣が存在し、威光を放っていました。その名は、「デュランダル」。カール大帝の聖騎士ローランが、約1300年前に戦いで使っていた剣が、ロカマドゥールという村の岩に突き刺さったという由来があります。デュランダルが強力すぎるので、パワーを封じ込めるために剣を遠くに投げたら突き刺さったという説も。聖騎士と聖剣の無敵のコラボです。
ただ、今突き刺さっている剣はレプリカで、18世紀に観光客誘致のために設置されたらしいですが、長い間地元で崇められてきました。そのフランス版エクスカリバーが、6月頃、跡形もなく消えてしまった、というニュースが話題になりました。
消える前の状態は、錆びた剣が岩の割れ目に突き刺さり、大きな鎖で固定されていました。高い位置に刺さっていたので抜き去るのは困難です。ロッククライミングして引き抜くのはかなりの怪力の持ち主でないと無理そうです。通行人が剣がなくなっていることに気付いて通報し、警察も捜査を開始。村長は「この剣はロカマドゥールの誇りの象徴で、観光客が必ず訪れる場所」「ロカマドゥールの一部が奪われたよう」と、コメント。ちょうどフランスでは国民議会の選挙前だったこともあり、何かの政治的なメッセージでは?という説もささやかれましたが、新たな勇者が現れて引き抜いたと考えるほうが夢が膨らみます。
なくなった聖剣のかわりに、デュランダルの複製を無償で作りたいと、村の鍛冶屋が4人も申し出たとのこと。象徴として存在させることに意味があるのでしょう。それにしても「村の鍛冶屋」が何軒も存在しているのも中世の雰囲気を感じさせます。
聖剣が行方不明のニュースで、ロカマドゥールという美しい村への注目度も高まっているのではないでしょうか。現在パリ五輪の開催中で、パリ周辺はオーバーツーリズム状態ではと想像されますが、デュランダルが田舎の良さを知らしめてロカマドゥールヘ観光客を散らすことで、パリを灼熱の過密状態から守ろうとしてくれているのかもしれません。
(後略)
引用元: ・消えた伝説の聖剣「デュランダル」…新たな勇者が「フランス版エクスカリバー」を岩から抜き去った!? [114497724]
ってなるんだが!?
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