2024/08/12 06:00
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/health/358804
■スギちゃん(お笑い芸人/50歳)=心房中隔欠損症
「心房中隔欠損症」は心臓の右心房と左心房を隔てる壁に穴がある先天性の心疾患です。僕の記憶では「手術をしなければ20歳までしか生きられない」って……あれ? 40歳だったかな? というわけで、僕の胸には縦にガッツリ開胸手術をした痕があります。
病気がわかったきっかけは小学校3年生の健康診断でした。心電図の波形の最後に“点”がつくんです。普通はつかないので「おかしい」ということになり、大きな病院で精密検査を受けたら、心臓に穴が開いている病気だとわかり、心電図に現れた点は血液が漏れている音だと言われました。脈を打つたびに血液が漏れちゃうらしくて……。
でも、まるでピンときませんでした。だって元気だし、どこも具合は悪くないから「なんのことだろう?」という感じでした。先生の話によると100人に1人程度いる比較的よくある病気で、手術も99%成功するものだと聞きました。
ただ、手術前の検査がしんどかった。何度も病院に行って耳たぶを切られたり、採血された記憶があります。さらに術前の検査入院では、右足の付け根から心臓まで管を通されてカメラで心臓の様子を見る検査があって、検査後は痛くて地獄の日々でした。まともに歩けず、腰を曲げながら足を引きずる感じ。
当時、研ナオコさんがバラエティー番組で扮したおばあちゃんキャラのような姿だったので、両親から「ナオコおばあちゃんみたいだね」とよく言われました。足の付け根には4~5センチの痕があって、今でも誰かに触られそうになったり、見られていると思うだけでも当時が蘇って「イーッ!」ってなります。
心臓の手術は、喉の下からおへその上あたりまで切る開胸手術。肋骨も開いて、いったん人工心肺に切り替えて、穴を塞いで元に戻すという大がかりなものでした。穴を塞ぐパターンには2パターンあって、何かをかぶせて縫い付ける方法と、穴の口を一文字に合わせて縫う方法で、僕の場合は後者でした。だから元の心臓よりちょっと小さくなったもんで、ちょっとオドオドビクビクする子になっちゃいました(笑)。胸板が厚くなったのも手術で胸骨を開いているからかな~と思っています。
■手紙をもらってキズを隠さなくなった
術後の傷口は痛かった。針金みたいな糸が傷口から出ていて、触るとわかるし、痛いので母ちゃんが夜通しさすってくれたことも覚えています。
だんだん治るにつれて、夜になると両親が自宅に帰ってしまうので一人になるでしょう? そうなると怖いんですよ。心臓系の病棟なので唇が真っ青の人が多いし、仲良くしてくれた赤毛の兄ちゃんが亡くなるという経験もしました。順調にいけば3週間で退院できるはずだったのに、不幸なことに肝臓の数値が上がる病気を併発してしまい、その数値が下がるまで退院できず、結果的に半年以上も入院することになったんです。
肝臓の数値を下げる薬は糖がいっぱい入っている点滴でした。なので、どんどん太っていくんです。さらにお見舞いでいただく甘いものが毎日たくさんあって、その意味では天国でしたよ(笑)。
ただ、毎朝ナースステーションに行って体重計に乗って自分で数値を書かなくちゃいけないんですけど、毎日数字が増えていくのが恥ずかしくて、ウソの体重を書いたことがありました。すぐに看護師さんにバレましたけど(笑)。入院当時はガリガリに痩せていたのに退院時には10キロぐらい太ったんじゃないかな。
院内では、ひな祭りにお内裏さまになってひな壇に座ったり、いろいろなイベントに駆り出されました。すっかり古株になった後半は、病棟のアチコチに行ってニュースを嗅ぎまわるジャーナリストごっこを楽しんでいました。
ひとつだけ親に申し訳ないと思っているのは、親なら絶対に聞きたくないだろうことを言ってしまったこと。「なんで俺だけこんな体に産んだんだ!」って。今、自分が親になったから本当にわかる。子供にそんなことを言われたらと思うと「悪いことをしたな~」ってつくづく思います。
(※以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)
引用元: ・【スギちゃん】元の心臓より小さくなったので…先天性の心疾患「心房中隔欠損症」を振り返る [湛然★]
小学校の健診で心電図あるんか
50歳でしかも子持ちなんか…
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