”枝豆の王様”山形の「だだちゃ豆」が豪雨で収穫最盛期に浸水被害！、販売量が例年の半分以下に

市によると、枝豆畑全体の６割を超える約３３０ヘクタールが浸水などの被害に遭い、一部は夏が収穫の最盛期なだけに、農家や販売関係者から悲痛な声が上がっている。

「カビが生えたり斑点が出たりして出荷できなくなった。本当にショックだ」。
同市の農家小池貴士さん（３７）の畑は、近くの用水路からあふれた水で５ヘクタールのうち６０アールが水没。「収穫間際だったのに」

産地直売所では、例年ぎっしり並ぶはずの商品棚が空になっていた。
ＪＡ鶴岡の鈴木大亮課長（４８）は「一番の書き入れ時に大打撃だ」と頭を抱える。
入荷の落ち込みで販売量は例年の半分以下に。購入できずがっかりして帰る客もいた。

だだちゃ豆は、市内の鶴岡地域に江戸時代から伝わる枝豆の在来種。
だだちゃは地元の方言で「お父さん」の意味がある。
甘味やうまみの成分が他品種より多く含まれ、ふるさと納税の返礼品としても人気だ。

市によると、市内の枝豆畑約５２０ヘクタールのうち９割以上が鶴岡地域に集中している。
今年のだだちゃ豆の生産量は減少が見込まれ、担当者は「まずは被害の全容を把握し、畑の消毒費用の補助など農家支援に努めたい」と話した。

一方、枝豆生産が盛んな秋田県南部も大雨被害が直撃。ＪＡ秋田しんせい（由利本荘市）によると、本年度は３０トンほどの収量を見込んでいたが、ほぼ半減の約１６トンにとどまる見通しだという。
県は、土砂撤去の補助など被災農家支援を検討する。
https://www.zakzak.co.jp/article/20240811-YDK6N3D72VMGVBZ4V6BA3Z4LEY/