【コロンビア大学メイルマン公衆衛生大学院研究】親、パートナー、兄弟、子供、身近な人を亡くすと、老化が早まる

この研究では、親、パートナー、兄弟、または子供を亡くした人は、そのような喪失を経験していない人に比べて、生物学的年齢が高齢の兆候を示していることがわかった。

この研究は、 JAMA Network Openに掲載された。

生物学的老化とは、細胞、組織、臓器の機能が徐々に低下し、慢性疾患のリスクが高まることです。

科学者は、エピジェネティック クロックと呼ばれる DNA マーカーを使用して、このタイプの老化を測定します。

アリソン・アイエロ博士、疫学における健康寿命のジェームズ・S・ジャン教授であり、この研究の主著者である
人生のさまざまな段階で愛する人を失うことが、これらの DNA マーカーにどのような影響を与えるかを調べた研究はほとんどなく、特に米国の人口を代表する研究サンプルでは顕著です。私たちの研究は、幼少期から成人期までの人生を通じて愛する人を失うことと、米国における生物学的老化の加速との間に強い関連があることを示しています。

ノースカロライナ大学チャペルヒル校のカロライナ人口センターとの共同研究によるこの研究は、喪失が老化に与える影響は中年期よりずっと前から見られ、人種や民族グループ間の健康の違いに寄与している可能性があることを示唆している。

研究者らは、1994年から1995年にかけて開始された「青少年から成人までの健康に関する全国縦断調査」のデータを使用した。この調査では、参加者を10代から成人まで追跡調査した。

この研究では、幼少期または青年期（18歳まで）と成人期（19歳から43歳）に経験した喪失について調査した。

研究者らはまた、この期間に経験した喪失の数も調べた。生物学的老化データは、アイエロ老化センターの同僚で本研究の共著者でもあるダン・ベルスキー氏とデューク大学の協力者らが開発したDunedinPACEを含むエピジェネティック時計を使用して、血液DNAメチル化から評価した。

参加者の約40％が、33歳から43歳の間に成人期に少なくとも1つの喪失を経験していた。親の喪失は、幼少期や青年期よりも成人期に多く見られた（27％対6％）。黒人（57％）とヒスパニック（41％）の参加者は、白人参加者（34％）と比較して、少なくとも1つの喪失を経験した割合が高かった。

2 回以上の流産を経験した人は、いくつかのエピジェネティック クロックによると生物学的年齢が高かった。成人期に 2 回以上の流産を経験することは、1 回の流産よりも生物学的老化とより強く関連しており、流産がまったくない場合よりも有意に関連が高かった。

「愛する人を失うことと生涯にわたる健康問題との関連は十分に立証されている」とアイエロ氏は指摘する。「しかし、人生のいくつかの段階では、喪失に関連する健康リスクに対してより脆弱である可能性があり、喪失の蓄積が重要な要因であると思われる。」

たとえば、幼少期に親や兄弟を失うことは非常にトラウマとなり、精神衛生上の問題、認知障害、心臓病のリスク増加、早死にの可能性の増加につながることがよくあります。

年齢に関係なく、身近な家族を失うことは健康上のリスクを伴い、何度も失うことで心臓病、死亡率、認知症のリスクが高まり、その影響は事件後も長く続いたり、明らかになったりすることがあります。

https://www.news-medical.net/news/20240729/Losing-a-loved-one-linked-to-faster-biological-aging.aspx

愛する人を失うと老化が早まる可能性があると研究で判明
https://www.publichealth.columbia.edu/news/losing-loved-one-may-speed-aging-study-finds

愛する人の家族による喪失と生物学的老化：NIMHDソーシャルエピゲノミクスプログラム
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2821615