しかしこれで問題が決着したわけではない。暇空氏とその支持者はColabo以外にも様々な社会福祉団体を攻撃してきたが、今回の判決が出た後も、貧困児童を支援するNPO団体を根拠なく攻撃し、「炎上」させている。暇空氏は「ひまそらあかね」の名前で都知事選に立候補し、11万票を集めた。貧困層やマイノリティなどを支援する団体に対する誹謗中傷は、それが儲かるビジネスにもなり、ますます深刻な社会問題になりつつある。
<名誉棄損裁判はColaboの勝利>
7月18日に判決が出た裁判は、インターネット上で暇空茜を称する男性(本名:水原清晃)が女性支援団体Colaboに対して、この団体は女性たちを「タコ部屋」に住まわせて生活保護を受給させ、毎月一人6万5000円ずつ徴収する「生活保護ビジネス」を行っているというデマを流したことに対してColabo側が訴えたもの。弁護団によれば、この判決で暇空側の主張は一つも認められなかったという。
また弁護団も主張しているように、判決文の「被告(暇空)が自らの好む漫画やアニメなどのコンテンツを批判する原告仁藤(Colabo代表・仁藤夢乃氏)に対し強い敵意を抱き、原告らを批判する動機がそのような点にあることを自認しているもので、上記活動報告書等の記載をあえて曲解している可能性を否定できない」という箇所は重要だ。つまり裁判所は、暇空氏が自分の気に入らない主張をしている仁藤氏を攻撃することを目的として、悪意をもってデマを流した可能性があると認定しているのだ。暇空氏はこの裁判以外にもColabo関係者との訴訟を抱えており、その帰趨にこの判決文が影響する可能性もある。
敗訴でも反省なし
仁藤氏は裁判後の記者会見で、この間の支援活動妨害による被害の甚大さについて述べた。中でも深刻なのは、支援対象そのものへの被害だ。支援している少女たちが不安になったり、生活を壊されたり、また本来繋がることができたはずの少女が、デマを理由に連絡を躊躇しているうちに、取り返しのつかない事態にまで発展した事例もあったという。こうした被害は、裁判での勝利によって回復できるものではない。
さらに暇空氏とその同調者は、こうした裁判での敗北に反省することなく、新たな攻撃対象を見つけて、Colaboのときと同じように活動を妨害しようとしている。そのターゲットとなった団体の一つが、貧困児童への支援活動を行っているNPO法人「キッズドア」だ。
<標的は「公金チューチュースキーム」>
NPO法人「キッズドア」は、給食がなくなる夏休みの「緊急食料支援」として、申込みがあった家庭に、米や乾麺、レトルト食品といった食料を一括・無料で送り届けるプロジェクトを行っている。寄付等で賄われるその費用は、一世帯あたり税・送料込みで8000円だという。このプロジェクトで支援された食料の写真をこの団体の理事長である渡辺由美子氏がSNSにアップしたところ、「もっと安くできるはずだ」「中抜きだ」などといった批判が集まり、炎上した。
なぜ「キッズドア」が狙われたのか。暇空氏はColabo攻撃以降、様々な社会福祉系のNPOや社団法人をColabo同様に攻撃し続けている。暇空氏には、こうした公と連携して活動を行う福祉系の団体は、裏で補助金を不正に獲得するノウハウを共有しており、様々な政党や地方自治体、諸官庁と共謀し、「公金チューチュースキーム」を形成しているという持論がある。実際は彼が様々な自治体や団体に対して行った住民監査請求や開示請求で不正が見つかったことは一度もないのだが、彼はその持論を保ち続けており、今回新たにターゲットとなったのが「キッズドア」だった。
裁判で敗訴しても、また同じようなNPO攻撃が行われてしまうのは、先般のコラムで扱った「誹謗中傷ビジネス」の問題がある。Colaboとの裁判で、暇空氏には220万円の損害賠償が命じられた。しかし、暇空氏はColaboに関係する訴訟を目的として、その同調者たちからおよそ1億円以上のカンパ金を集めたといわれており、その他にこの裁判をネタにした動画配信やnote記事を流すことによる収益もある。したがって数百万円程度の損害賠償では歯止めにはならないのだ。
(略)
https://news.yahoo.co.jp/articles/21ffe6558831be0869abbdc75944608562480920
引用元: ・【暇空茜vsColabo】人道支援団体を根拠なく攻撃してなぜか儲かる「誹謗中傷ビジネス」 [Hitzeschleier★]
名誉毀損裁判でColabo側が争えず取り下げた案件とか
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