2022年4月、ロシア軍はウクライナ東部ドネツク市の西にある小都市、マルインカに対する攻撃を始めた。
大きな犠牲を出し、建物を破壊し尽くした1年8カ月にわたる激戦の末、ロシア軍は昨年12月、かつて9000人が住んでいたマルインカを完全に制圧した。
その結果、O0510道路を西に十数km進んだ先にあるウクライナ側の防御拠点、クラホベへのルートが開かれた。
だがその後、ロシア軍の第150自動車化狙撃師団や近傍の部隊は、O0510沿いや南の平原経由でクラホベまで到達するのに難渋することになった。18日かその少し前にも、ロシア軍の車列縦隊が平原に突進してきて展開した。
ウクライナ軍の第79独立空中強襲旅団の報告によると、各車両は破壊されて「ばらばらになり、部品と化す」という結末を迎えた。
埋設された地雷で戦車3両が動けなくなった。
続いて、ドローン(無人機)や対戦車ミサイルでとどめを刺されたもようだ。
装甲兵員輸送車(APC)2両も損傷した。オートバイ少なくとも1台がドローンで撃破され、ロシア兵6人もドローンに狙われて殺害された。
第79旅団の映像によると、兵士のひとりは戦闘で損壊した建物に身を隠そうとするが、建物は爆撃を受けて粉砕されている。
元ウクライナ内相顧問のアントン・ヘラシチェンコの説明によれば、誘導航空爆弾が使われたという。
ロシア軍の部隊は「ウクライナ側の陣地まで到達できなかった」とヘラシチェンコは書いている。
ロシア軍の攻撃が撃退されるのは珍しくない。
クラホベ正面では、ロシア側の攻撃はあまり遠くまで進めないケースがほとんどだ。
ウクライナのシンクタンク、防衛戦略センター(CDS)によると、ウクライナ側はこの正面で17日に23回、18日に12回の攻撃を撃退している。
この攻撃で珍しかったのは、投入された部隊や装備の組み合わせだ。
第79旅団やヘラシチェンコによれば、突撃部隊は最新のT-72B3M戦車3両、装甲兵員輸送車2両、そしてオートバイに乗る兵士の集団で構成されていた。
戦車はドローン対策のケージ装甲と電波妨害装置(ジャマー)、地雷除去ローラーという最新機材一式も追加装備していた。
つまり、ロシアがウクライナで拡大して2年5カ月たつ戦争において、ロシア軍が用いている最良のものと最悪のものが混在していたということだ。
■T-72B3Mはロシアで新造されている2つの戦車のひとつ
重量46~47tほどで乗員3人のT-72B3Mは、ロシアで2種類しか生産されていない戦車のひとつだ。
もうひとつはより重量のあるT-90Mで、ロシアの産業界による両戦車の年間生産数は500~600両とみられている。
これはほかのどの国と比べても格段に多い数だが、年1200両ペースのウクライナでの損失を補うには少なすぎる。
足りない分を埋めるために、ロシアは1950年代のT-54/55、1960年代のT-62、1970年代の旧型T-72、1980年代のT-80といった古い戦車の在庫を
長期保管施設から引き出している。
戦争拡大前に3000両規模だったロシア軍の戦車戦力で旧世代の戦車の割合が高まるにつれて、新造のT-72B3Mは珍しいものになってきている。
そのT-72B3Mを今回のように一度に何両も撃破されるというのは、ロシアにとってとくに手痛い損失だろう。
失敗したこの突撃に参加した装甲兵員輸送車が、戦車よりも少なかったらしいのは示唆的だ。
ロシアは戦車の補充に苦労しているが、装甲兵員輸送車や歩兵戦闘車(IFV)の補充にはもっと苦労している。
オートバイに乗る兵士がいたのも、そうした事情が関係していると考えられる。
ロシア軍で装甲車両はだんだんと希少で貴重なものになってきており、トラックや民生用の全地形対応車(ATV)、オフロードバイクが代わりに使われるようになっている。
これらの車両もまた、少なくとも戦車や装甲兵員輸送車と同じくらい迅速に破壊され、ばらばらにされている。
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失敗しても相手に精神的ダメージはいくだろ
パレード専用戦車だったんかな。
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