東京地検特捜部の捜査がヤマ場を迎えていた昨年末、首相は周囲にぼやいた。「『なんで岸田政権は捜査をつぶしてくれないのか。けしからん』と、そんなことを言ってくるやつもいるんだよ」
裏金事件は政権を揺るがし、この時期に首相は派の要職一掃に踏み切った。当時の松野博一官房長官、西村康稔経済産業相ら4閣僚が退場し、自民党の萩生田光一政調会長、高木毅国対委員長、世耕弘成参院幹事長らも要職を外された。派の副大臣、政務官の多くも交代させた。
危機管理としての判断だった。だが、党内からは「派切りで政権基盤を安定させるつもりだ」との声が出てきた。議員や秘書が連日のように事情聴取を受け、やり場のない怒りを生んでいた。役職を外れた派幹部は「岸田政権のせいで、こんな目に遭っているんだ」と水面下で矛先を首相に向けていた。
そうした声を耳にした夜、岸田首相は公邸で一升瓶を片手に日本酒をあおった。政界きっての酒豪が珍しく突っ伏して寝てしまったという。
葛藤の末、最後には自分に言い聞かせるように語った。「官邸と検察は健全な関係じゃないといけねぇんだ。国民が安心して、それなりに公権力を信頼して平穏な生活をできることが民主主義には大事なんだよ。これは、そういう問題だと思うんだがなぁ…。権力は国民のために使わないといけねぇんだ」
「真面目な人間がばかを見ない社会にしたい」とたびたび語る岸田首相。丁寧な言葉遣いがべらんめえ調になるのは感情がこもっているときだ。
詳しくはこちら(抜粋)
https://nordot.app/1181409123642638809
引用元: ・【政治】岸田首相「頼りないと言われても権力は健全じゃないといけねぇんだ」
おまいう
おまいう
コメント