生徒の探究的な学びを目指す「くまの学彩」として実施した。忍足さんは30年以上にわたって国連で勤務。1989年からはWFPに所属し、紛争地や自然災害地などで緊急食糧支援を行った。
スーダン共和国で77国籍からなる3000人のスタッフを統括したり、アフガニスタンや北朝鮮に入って指揮を執った経験を持つ。
忍足さんは「世界は大して広くない。そこに住む人は、環境や経済で全てつながっている。しかし残念なことに不公平。これに関心を持ってほしい」と語った。
食料問題について「飢餓で苦しむ人が世界には約8億3000万人いる。世界の10人に1人は、十分な食事ができない」と明かした。
栄養不良で5歳未満で亡くなる子どもの数が約300万人と紹介。「その原因の第一は貧困。世界中の人が食べられるだけの食料はあるけど、買えない人がいる」と伝えた。自然災害や紛争も状況悪化の要因と説明した。
紛争地で仕事をした際の苦悩を吐露。「人災のせいで莫大な予算を使い、人の命を助け壊されたインフラを直す。そのお金を学校や病院や道路を造るのに使えたらどんなにいいか」と嘆いた。
「おなかをすかせ、水もトイレもなく、紛争で迫害を受け、病院に行けば簡単に治る病気で死ぬ子どもらはたくさんいる。世界には不公平がある。『困った時はお互いさま』をいま一度、世界レベルで考えてほしい。関心を持ってほしい」と力を込めた。
生徒らは、忍足さんの周囲で車座になり、熱心に講話を聞いていた。質疑応答では競って手を挙げ、活発に質問していた。
引用元: ・【世界の不公平に関心を持ってほしい】元国連WFP職員 「飢餓で苦しむ人が世界には約8億3000万人いる。世界の10人に1人は、十分な食事ができない」
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