「家族や友人からは、食べていいもの、いけないものについてたくさんの助言をもらいましたが、そのとき私は、医学部の授業では治療に栄養が果たす役割について何も教わらなかったと気づいたのです」とシャー氏は言う。
食物繊維の多い植物性食品ががんの発生率や再発のリスクを下げるという証拠に興味を引かれたシャー氏は、栄養、肥満、糖尿病、マイクロバイオーム(微生物叢)といった、改善が可能ながんのリスク因子に焦点を当てることにした。
米スローン・ケタリング記念がんセンターの助教である氏は現在、がん患者に栄養面の指導をする食事介入の研究に取り組んでいる。
肥満、糖尿病、高血圧、高コレステロール、高中性脂肪をはじめとする代謝性疾患が、多くのがんの発症と進行にとって重要ではないかと示唆する研究は増え続けている。
米国では、ウエストサイズや血糖値など、上記の症状に関わる5項目のうち3つ以上が基準値から外れると「メタボリックシンドローム」と判定される(編注:メタボリックシンドロームの診断基準は日米で異なる)。
米国ではメタボリックシンドロームの人の割合は数十年前から増加傾向にあり、欧米型の食生活と体を動かさないライフスタイルが大きな要因だと言われている(編注:国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所「健康日本21分析評価事業」によれば、日本でも近年はメタボリックシンドロームの該当者および予備群が増える傾向にある)。
アルコール、精製された炭水化物(小麦粉、白米、砂糖などの「白い」炭水化物)、脂肪を多く含む食品を取り過ぎたり、ソファに寝転んだりデスクに向かったりして過ごす時間が長いと、炎症反応が引き起こされ、やがてDNAの損傷につながる。そしてDNAが傷つくほど、正常な細胞ががん化する可能性は高くなる。
国際がん研究機関(IARC)の推計によると、2022年には世界で新たに約2000万件のがんの症例が発生し、970万人が死亡した。
多くの高所得国では、がんは心臓病を上回って死亡原因の1位となっている。
中国で4万4000人以上を対象に行われ、2024年3月に医学誌「Cancer」に発表された研究によると、メタボリックシンドロームのスコア(5点満点)が3点を超える最も高いグループは、1点未満の最も低いグループに比べて、調査期間中にあらゆるタイプのがんを発症するリスクが約30%高かった。
また、乳がん、子宮内膜がん(子宮体がん)、腎臓がん、大腸がん、肝臓がんのリスクは、スコアが最も低いグループと比べて2~4倍高かった。
肥満は、健康な組織を傷つける炎症を引き起こし、少なくとも13種類のがんと関連している。たとえば、肥満の女性の場合、代謝的に健康で標準体重の女性と比べて、子宮内膜がんのリスクが3倍、腎臓がんのリスクが2.5倍高いことが研究でわかっている。
「過剰な体脂肪、特に腹部の脂肪は、いずれも特定のがんと関連する炎症、血糖値、インスリン様成長因子1(IGF-1)の生産を増やします」とフリードランド氏は言う。
「がんの種類によってメカニズムは異なるにせよ、代謝の機能不全という点は共通しています」
しかし、がんと代謝は、食べ物や体重だけが関わる問題ではない。研究からは、メタボリックシンドロームの症状がある人は、標準的な体重であってもがんの発症リスクが高いことがわかっている。
たとえば、ライフスタイルによっても、インスリン(血糖値を下げるホルモン)に対する体の反応や、食べ物をどれだけ効率よくエネルギーに変換できるかは変わってくる。
また、ストレスや睡眠障害、運動不足、孤独感などが、体重やBMI(体格指数)に関係なく、あらゆる種類のがんと関連していることを示す研究は数多く存在する。
引用元: ・【米研究】メタボとがんの関係が次々と判明・・・肥満、糖尿病、高血圧、高コレステロール、高中性脂肪をはじめとする代謝性疾患が、多くのがんの発症と進行の大きな要因
日本🇯🇵人の癌発生率は異常
肥満細胞なんか常時炎症だし、DMは血管内皮にグルコースのカルボキシ基がくっついてアテロームは作るわで最悪。
高血圧に至っては、腎臓を筆頭に内臓が悲鳴を上げる。
高コレステロールもアテロームの元。
入院後に抗がん剤で太るというか顔がむくむ人はいるけど。
芸能人で癌になる人が多いけど、デブが癌になってる印象ないでしょ。日本では、BMI25を過ぎたあたりの小太りが最も長生きで、痩せてる奴が癌になりやすいんだよな。
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