「策士策に溺れる」。Mrs. GREEN APPLE「コロンブス」のミュージックビデオを炎上後にひととおり見た時、そう思った。
批判する意見には、表現すべてを否定するようなものも見られたが、きちんと作品を見ると、リスク対策が感じられる箇所は少なくとも2点ある。しかし、それはきちんと伝わっていない。妙にこねくり回したリスク回避表現になってしまっているのだ。
冒頭でコロンブスに扮した大森さんは、類人猿たちがパーティーをしている家を訪れた時「類人猿だ」と叫んでいる。コロンブスが虐殺した先住民の描写ではない、人間を差別的に猿として描いたわけではない、というエクスキューズなのだろうが、すでにイントロが始まっており、口の動きでどうやらそう叫んでいることしか分からない。
もう一つはラスト、メンバーが立ち去った後に崩落した「バベルの塔」のかけらが映るシーン。これは一見しただけでは何を映しているのか分からず、識者の記事を見てようやく分かった。天に達するほどの高い塔を建てようとした人類に神が怒り、それまで一つであった人間の言葉を混乱させるために壊したという聖書の逸話である。つまりミセスの三人が類人猿に音楽やら馬の乗り方を教えるも、実は過去に文明が根付いていた土地であったという皮肉である。さらに言えば「猿の惑星」のオチのオマージュともとれるが、コロンブスたちが類人猿より優れた文明人だと描いたわけではないと言いたいのだろう。
ただ「バベルの塔」にしても「猿の惑星」にしても、その知識のある人にしか分からない演出ではリスク対策の意味がない。
SNSの普及で加速した考察ブームによって、「分かる人には分かる」クリエイティブの価値は高まっている。アニメのオープニングや映画のセリフに「あれが元ネタ」と目配せしあうのは、優越感をくすぐる。おそらく今回のMVも、その手の考察も含めてバズるのを意図していたはずだ。ただその野心が、裏目に出てしまったように思うのだ。
続きはソースで
https://www.dailyshincho.jp/article/2024/06221102/?all=1
引用元: ・【音楽】ミセス炎上は考察ブームの読み違え? 「分かる人には分かる」炎上リスク対策「バベルの塔」「猿の惑星」 [ネギうどん★]
バベルの塔のかけらなんか気づく奴おらんぞ
急に謎ルール出してきて
勝手にアウト認定して
勝手に炎上させたという認識ですね
ってのがコロコロ変わり過ぎなんだよ
ミセスは別にどんな曲作ってもいいんだよ
これをコカコーラに出すことに迷いを覚えなかった広告代理店がおそらく一番の元凶
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