https://gigazine.net/news/20170203-fast-food-package-fluorine/
マサチューセッツ州に本拠を置くNPO「サイレントスプリング研究所」などが、ファストフード店で用いられている食べ物の包装紙や厚紙製の箱、飲み物の容器を調べたところ、食べ物へと溶け出す恐れのある化学物質であるフッ素化合物の1つ・PFAS(ポリフルオロアルキル物質)が含まれていたことがわかりました。
引用元: ・PFAS汚染の病状、高コレステロール・腎臓がん・精巣がん・甲状腺疾患・妊娠高血圧症・潰瘍性大腸炎など [422186189]
学術誌・Environmental Science and Technology Lettersに掲載された論文によると、サイレントスプリング研究所などはアメリカにあるファストフード店27店舗で、合計400点弱のサンプルを収集して調査を行いました。
その結果、デザートやパン類の包装紙の56%・サンドイッチやハンバーガーの包装紙の38%(2つを合わせて「包装紙全体」だと46%)・ポテトなどを入れる厚紙容器の20%で、PFASが検出されました。紙コップからはPFASは検出されませんでした。
PFASは油・水・熱・汚れへの耐性があるため、アウトドア用品やカーペット、家具、消火用の泡、化粧品、デンタルフロス、電子レンジで作るポップコーンの容器、調理器具などで活用されています。
しかし、フッ素化合物は人体に無害というわけではなく、高コレステロール・腎臓がん・精巣がん・甲状腺疾患・妊娠高血圧症・潰瘍性大腸炎などの原因となることが指摘されています。
ウェストバージニア州ではテフロン加工を行っている工場で、コーティング素材として用いられるペルフルオロオクタン酸(PFOA)などが飲料水に混入。近所の住民ら7万5000人が訴えを起こす事態になりました。
なお、研究の対象にした店舗にはタコベルやダンキンドーナツ、スターバックス、マクドナルドなどが含まれていますが、「どのチェーン店で該当する包装が多いか」ということは研究対象に含めなかったとのこと。また、PFASがどれだけ食べ物に溶け込んでいたかも研究の対象とはなっていません。
「実際に有害物質が大量に食べ物に溶け込んでいた」という研究ではないのですが、ファストフードをあまり長く包装紙に包んでおくのは考え物なのかもしれません。
(以下略)
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