2024年6月18日、環球時報は「中国とロシアは月に何を建てようとしているのか」と題した米メディアの文章を紹介する記事を掲載した。
記事は、米誌フォーブスのロシア語版サイトに掲載された16日付文章を紹介。
文章は、ロシアのプーチン大統領がこのほど中国との国際月研究ステーション建設協力に関する協定を承認する法律に署名したとし、
国際月研究ステーションは、月の表面または軌道上に建設され、長期間にわたって自律的に運用される総合的な科学実験基地となる計画
だと伝えた。
そして、建設の第一段階として今後ステーションの「場所選び」が進められる見込みで、ロシアは26年に月面探査機「ルナ26」を
打ち上げて月の極地の土壌サンプルを採取し、中国も26年ごろに月面探査機「嫦娥7号」を打ち上げて月の南極資源を探査する計画を
立てており、これらの成果がステーションの立地選定に活用されることになるとした。
一方で、ステーション建設実現には種々の困難が待ち受けていることも指摘。
まず、昨年ロシアの月面探査機「ルナ25号」が月面に墜落したように、今なお月面着陸のリスクは高いため、
安全で正確な技術装置を作る必要があるとした。
また、月での大規模な建設作業には重い物資の輸送が必要であり、そのためには超重量級のロケット建造も必須だと伝えた。
さらに、ステーションの建設を可能な限り自動化するために遠隔操作が可能な技術装置を開発する必要があること、
ステーションは人間が長期的に居住することを目的としたものではないものの、それでも空気、水、エネルギー、通信、
ナビゲーションシステムなどが必要であり、月面でゼロからインフラを構築しなければならないことなども挙げ、
前例のないプロジェクトになるとした。
文章は、両国が月研究ステーションを建設する目的について、現状で大雑把にしか把握できていない月の鉱物や地質構造、
内部構造などの探査を進めること、月の表面から天体観測を実施し、月に近い宇宙空間を探査すること、
そして月を生物学や物理学、化学などの実験を行うプラットフォームとすることを挙げた。
(翻訳・編集/川尻)
https://www.recordchina.co.jp/b935505-s25-c100-d0193.html
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