デロイトが内部崩壊でPwCが逆転も
激変しているのが、一つは外資戦略系コンサルティングファームの序列だ。日本で事業を展開する外資系戦略ファームで、長らく四番手だったA.T.カーニーの人員数が直近でベイン・アンド・カンパニーを逆転したのだ。
戦略コンサル業界では、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン・コンサルティング・グループ、ベインの頭文字を取った「MBB」が3強として君臨してきたが、足元ではカーニーの躍進によって新3強である「MBA」との呼称が業界関係者の間でもささやかれつつある。
そして、もう一つが、会計系総合コンサルのビッグ4の序列である。
ビッグ4でトップに君臨してきたデロイト トーマツ コンサルティングは、絶対王者のアクセンチュアを追って規模拡大を目指してきた。だが、昨年からデロイトは内部崩壊に見舞われている。さらに、主幹ベンダーとして手掛けた江崎グリコのシステム刷新プロジェクトは“炎上”し、「プッチンプリン」などの商品が店頭から姿を消す事態も招いている。
“予算未達ドミノ”ともいうべき窮状に陥ったデロイトの業績不振は深刻だ。デロイト関係者によると、2023年度の売り上げは前年度と同水準の1100億円ほどにとどまる可能性がある。大手コンサル各社は二桁成長を続けてきたが、近年では極めて異例の低成長となる。
一方、ビッグ4では2位につけるPwCコンサルティングが22年度に売上高を1000億円の大台に乗せたとみられる。23年度に売上高が二桁成長を達成すれば、売上高は1100億円前後となる見通しだ。つまり、売上高でPwCがデロイトを上回ってビッグ4で首位に立つ可能性があるのだ。
ビッグ4では、EYストラテジー・アンド・コンサルティングも近年躍進している。EYはコンサル事業では、デロイトやPwCに水をあけられていたが、デロイト出身の“超大物”コンサルタントの近藤聡社長が「プロジェクト・ドラゴン」なる計画を推し進めて急成長を遂げている。
足元では、EYはビッグ4の中で最も高い成長率を誇っており、22年度の売上高は前年度比で約30%増となる800億円だったとみられる。23年度も二桁成長となる見込みで、売上高1000億円の大台も視野に入ってきそうだ。台風の目ともいえるEYが上位2社を射程圏内に捉えられるかにも注目が集まっている。
デロイトは内部崩壊をきっかけにビッグ4首位陥落が眼前に迫っている。「勝ち組」といわれるコンサル業界で、今後は2極化が進んでいく可能性もありそうだ。
引用元: ・デロイトが内部崩壊でコンサル「ビッグ4」首位から陥落危機!外資戦略系でも序列激変 [PARADISE★]
傘下企業に反乱でも起こされたの?
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