「6月9日の放送回『タラちゃん満タン』ではチャイルドシートが登場。X(旧ツイッター)上ではこの光景に“えっ!?”と驚く視聴者が続出しました」(テレビ誌記者)
ある日、タラちゃんが隣の家の伊佐坂甚六(じんろく)さんに車に乗せてほしいとおねだりするも、チャイルドシートがないから無理だと断られてしまう。するとチャイルドシートを欲しがるタラちゃんのためにと密かに奔走したカツオが、同級生の花沢さんから、彼女が幼少期に使っていたものをゲット。甚六さんの車の後部座席で、チャイルドシートに乗ってご機嫌なタラちゃんと、その隣でシートベルトをしっかり閉めたちゃっかり者のカツオが、ガソリンスタンドへドライブする――というシーンがあったのだ。満面の笑みで車に乗るタラちゃんとカツオの姿に、
《サザエさんの時代には、チャイルドシートは存在しない》
《時空が歪んでる(笑)》
《リアの3点式シートベルトの方が気になった》
などとXはざわついたのだが、以前から『サザエさん』には“いま風”なネタが差し込まれてきた。
「たとえば2016年10月9日放送回の『こだわりの一枚』ではデジカメが使われていることが判明。その後も水色のランドセルやワイヤレスゲーム機、52円切手など、現代っぽいアイテムはしばしば顔を出します。ライフスタイルとしては、22年7月31日に放送された『僕の副業』で、マスオさんが副業に挑戦したことが話題になりましたね。
その他、スカイツリーが出てきたり、カツオがメジャーリーグで活躍する大谷翔平選手(29)に会いに行ったりするなど、時事ネタにも柔軟で、昭和から令和がミックスされた世界観に、ネット上では“サザエさん時空”というワードも生まれています」(前同)
■もともと”先進的”だった『サザエさん』
“原作”となる漫画の『サザエさん』は1946年4月22日~74年2月21日まで朝日新聞などで連載。そんなサザエさんのアニメ版における制作スタイルは、今も昔も原作の4コマ漫画のなかからエピソードを拾い、それを組み合わせたり膨らませたりしながら書かれているという。
黒電話とチャイルドシートが同時に出てくるため混乱するが、「そもそも『サザエさん』は時代背景を投影した“先進的”な漫画だった」と弊サイトの取材に指摘するのは、元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏だ。
「『サザエさん』の連載が始まったのは、1946年という終戦直後。その時代、家の中の女は黙って男に絶対服従といった空気感が強いなか、サザエさんはお転婆で自由奔放。サザエさんというとほのぼのした雰囲気がありますが、漫画ではトレンドを取り入れていくというか、結構社会ネタも取り上げるスタンスだったんですよね」(鎮目氏)
たしかに、アニメ版では15年4月26日放送回の「スーパーのお姉さん」で、専業主婦のサザエさんがスーパーのパートとして働きに出たことがネット上で《現代ふう》だと話題をよんだ。しかしパートネタは遡ること72年4月2日の放送回「パートタイムも楽じゃない」としてすでに放送されたことがある。
「『サザエさん』は、かつては新しい家族像で始まったものが原作も更新されないなかで何十年も続き、視聴者の脳裏には“昭和を象徴するアニメ”と焼き付いてしまいましたが、もともとトレンドも取り入れる自由闊達な作風。そう考えると、チャイルドシートも不思議ではありません。
もっとも、シートベルト、チャイルドシートに関していえば、サザエさんに限らず、ドラマでも映画でも安全啓発の観点からすごく気を遣われる部分。リアルな生活を描く作品の車のシーンで必須となるのは仕方ないでしょうね」(前同)
■視聴者が『サザエさん』に求めるものは何か
視聴者が『サザエさん』に求めるものとして、前出の鎮目氏は「普遍的なファミリー像と昭和ノスタルジー」だと分析する。
「元の漫画は戦後に始まり、高度成長期とともに終わっているにもかかわらず、アニメは平成、令和へと続いているのですから、家電や生活用品をどう取り入れるのかというさじ加減は作家さんたちの腕にかかっていますよね。ただし登場人物が年齢をとらないことを考えると、前提として時空は自由(笑)。
※以下引用先で
ピンズバNEWS編集部 6/16
https://pinzuba.news/articles/-/7163
引用元: ・『サザエさん』にチャイルドシート登場で「時空が歪んでる」 長寿アニメ“現代との融合”のさじ加減の難しさ [征夷大将軍★]
描かれているテレビとかも年々変わっていっている
サザエさんとはそういうものだ
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