これにより、今後しばらく(少なくとも年内まで)は、現在稼働中の日本型ライドシェアでもって、「タクシー不足」という喫緊の課題解決を目指していくことを意味する。
一方、タクシー会社の視点に立つと、日本型ライドシェアは、国交省から割り振られた台数を各社で補完するという側面が強い。その台数をいかに“埋める”か、ということが最大の争点となりつつある。
現在、最も多くの台数を割り振られているのが東京の日本交通だ。同社は、今年1月時点でNRS(日本型ライドシェア・以下NRS)のプロジェクトチームを立ち上げた。
3月からはNRS事業部として実働しており、現在は20名弱のメンバーが在籍している。同事業部に、ライドシェアの実情について聞いた。
NRS事業部で副部長を務める野底篤さん(46)に、日本型ライドシェアの動静について尋ねると、率直な感想が返ってきた。
「タクシーで人を採るのがこれだけ大変なのに、実は旅客運送に興味を持っている人がこれだけいるのか、ということが我々の気づきでした。
潜在的にやってみたかった、という方がこれだけいらっしゃったのか、と」
日本交通には、これまでに1万件近いエントリーがあった。しかしそれでも、国交省から振り分けられた台数は、まだ半数程度で推移しているという。
車両条件の規定や、本業や勤務時間の希望の兼ね合いで、実採用に至っているのは応募者のうちの2割にも満たないからだ。
それでも、従来のタクシーとは異なる働き方を希望するドライバーの多さに、業界歴20年超の野底さんも驚きを隠せなかった。
タクシーやバス、トラックなどの運送業全般で人手不足が喧伝されている現状を考慮すると、ミスマッチの深刻さが浮かび上がる。
都内での状況に関しては、時間帯や23区の中でもバラつきがある。特に稼働が活発なのが、朝方の目黒区と世田谷区だ。ドライバー数に比べて利用者が多く、著しくマッチング率が低い。この2区と近接する渋谷区、新宿区はNRS事業部が重点的に営業を強化している地域でもある。
「目黒区と世田谷区のマッチング率を改善するため、車両を同区からスタートさせるなど工夫しています。ただ、乗務中ほとんどの時間でアプリが鳴りっぱなしのため、その後の移動で戻ってくるわけではなく、難しさもあります。
時間帯は金曜日の深夜帯が想定より低く推移しており、朝方がドライバーさんからも利用者さんからも人気が高くなっています」(野底さん)
平均時給は2000円前後
待遇面はどうか。同社のドライバーの給与体系は、時給1400円に加え、ガソリン代などの諸手当が400円つく。ここに時間あたりの売り上げで3000円を超過した分には歩合給が加わる。野底さんによれば、「半数以上は歩合給を達成している」という。
平均時給に換算すると2000円前後という計算になる。この数字については、「二種免許がないほぼ素人の方がやってもこれだけ(数字が)上がるということです」と語気を強めた。
昨年の東京都のタクシー運転手の平均年収推計額は約586万円で、前年より160万円増と大幅な増加となっている。この数字は過去を振り返っても、最高水準のものだ。
ただ、労働環境が改善したとはいえ、タクシードライバーはコロナ前の水準にはまだまだ戻っていない。一方で、ライドシェアには想定以上の応募者が集まった現実もある。その理由について、「職種のイメージが大きい」と野底さんは分析する。
「日本型ライドシェアのドライバーの方からいただく感想でもっとも多いのが、『やってみたら意外とよかった』ということです。タクシー業界は長時間労働、流し営業がキツい、というイメージを持たれがちですが、アプリの普及により、流しや待ち時間がなくて効率的に働ける、という点が大きいと思います。
行き先ややり取りもアプリだけで完結するので、心理的なハードルが下がったことが、ライドシェアドライバーの方に刺さっているのではないでしょうか」
引用元: ・【平均時給2000円前後】東京の日本交通ライドシェア、採用側も驚いた応募者殺到、これまでに1万件近いエントリー
ウーバーだかの飯の出前のやつらも多かったろ
現金もいらないし
逆に安全かもしれんな
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