しかし今年は様子が違う。日本一の「梅の産地」として知られる和歌山県では、過去にない記録的な不作に見舞われているのだ。
今、主要産地の異常気象で未曾有の危機に直面している。
最大産地の和歌山県では、花が咲いても実がつかない「不結実」が多く、せっかく結実した実も3月に降雹(こうひょう)被害を受けてしまった。
みなべ町にある真造農園代表の真造賢二さん(62)は、今年の梅の作況について「過去に例がないぐらいひどい。年配の方々もこんな年は知らないと言っている」と語る。
近年、不作に見舞われた年はあった。近畿農政局のデータによると、2023年までの過去10年間の年間平均収穫量は6万1400トン(全国9万5700トン)。
しかし2020年は暖冬の影響などで4万1300トン(全国7万1100トン)まで落ち込んだ。
真造さんは、今年の深刻度合いを2020年と比較すると「実感として2倍くらいひどい。収穫量は平年の2割5分から3割近くにとどまるのではないか」と話す。
「異常事態を通り越して、皆どうしようかという感じになっている」と明かす。
雹はこれまでも局所的に降ることがあったが、今年は広範囲で発生した。少ない梅の実が降雹被害を受け「広域で7割ぐらい傷がついてしまった。これも経験がない」と振り返る。
和歌山県地方気象台によると、3月20日は近畿地方の上空約5500メートルに氷点下36度以下の強い寒気が流れ込み、降雹をもたらした。
みなべ町や田辺市など8市町で梅の果実に傷がつき、県全体で被害面積4168ヘクタール、被害金額は約21億5300万円に上った(県農林水産部)。
2005年に記録した約25億5000万円に次ぐ2番目に大きい被害額だ。
しかし、この被害額について真造さんは、「そもそも、雹で被害を受けた梅の数自体は少なかった。例年並みに結実していれば、過去最大の被害額になっていただろう」との見方を示す。
引用元: ・【気候変動】"梅クライシス" 日本一の産地で収穫量急減、梅農家が悲鳴 「過去に例がないぐらいひどい、年配の方々もこんな年は知らないと言っている」
品物が無くなるか、さぁどっちだ
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