そう話すのは、東京大学大学院工学系研究科准教授で、循環型社会システムにくわしい中谷隼(じゅん)さんだ。そもそもこのウミガメ動画。2015年に公開されて以来、私だけでなく世界中に大きな反響を呼んだ。ウミガメの鼻から出てきたのがプラスチックストローだったため、脱プラストローのきっかけのひとつになったと言われることもある。
「ただし、海洋生物にこんなふうに害を及ぼすプラスチックのほとんどは、不法投棄によって海に流れ出てしまったものです。プラスチックのストローを使ったとしても、ごみとしてきちんと廃棄し処理されるなら、ウミガメの鼻に刺さることはないのです。一方、紙のストローでも不法投棄されれば、分解される前にウミガメが吸い込まない保証はない」
このように、「いったい何が問題なのか」という議論が煮詰まらないまま、「何かやらなくては」が先立って、わかりやすい紙ストロー化の波が押し寄せたというのが、中谷さんの見立てだ。
そうは言っても、同じストローでも紙とプラ。原料調達から廃棄までストローの一生で考えると、プラ製のほうが環境負荷は高そうだが。
「それが、調査によっては、プラストローより紙ストローのほうが、CO2を多く出すという結果もあるのです」(中谷さん)
例えば22年に発行されたアメリカの報告書では、廃棄後、焼却処分する場合で比べると、紙ストローのCO2の排出量はプラストローの約1.4倍、埋め立て処分する場合で比べると3.1倍ものCO2が排出される結果となっている。というのも、重量があるものは生産する際にCO2を多く出すから。軽いプラストローのほうが、2倍くらい重い紙ストローより環境にはいいと考えられている。
そして中谷さんが、「もっとも悪くない選択」と言うのが、紙でもない、プラでもない、植物由来の素材を使うバイオマスプラのストローだ。前のアメリカの論文では、排出するCO2は、紙ストローのわずか33%程度(焼却処分される場合)。原料が植物というだけで、太さも飲み心地も、機能ではほぼプラストローと同じとなっている。
詳しくはこちら(抜粋)
https://news.yahoo.co.jp/articles/9ffe017e09833bf32605c4bfaf2a18fead46a2f2?page=1
引用元: ・【エコ】紙ストローは焼却処分時、プラストローよりCO2を多く出す 本当にエコなのか
バイオマスプラストロー早く普及しろ
飢餓や戦争で苦しむ子供にはなにもないのに
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