選手数2名という暗黒期を経て、どうにか生き延びてきたKWAの歴史において、この3人はプラチナ世代と呼ばれる。朝倉とマラ橋が闘う引退試合は、ダブルメインイベントの2試合目。そしてダブルメインイベントの1試合目に、無村の引退試合が組まれた。対戦相手は立命館プロレス同好会(RWF)の3年生(2024年3月当時)、女子選手のパチ子。自分に出せるものを、ちゃんと出して終わりたい。最後の試合を前に、無村には期するものがあった。
「正直に言うと、学生プロレスで試合をするときは対戦相手のほとんどが男子選手で、そうすると自分が輝けないという印象があったんです。それが少しつらかったんですね」
KWAにはこれまで、何人かの女子選手が在籍してきた。不思議なことに、約5年に1度の周期で、男子選手しかいない団体の門を“変わり者”の女子選手が叩いてきた。
15年近く前に所属した女子選手は、アマチュアレスリングでの経験を生かし、現在プロのレスラーとして活動している。10年近く前に所属した女子選手は、父親がリングのキャンバスを製造する仕事に就いていた関係で、KWAにリングを寄贈した。そして4年前、無村が入部した。けれども彼女に続き、さらに女子選手が増えるという変化は起きなかった。となると、彼女は体格差のある男子選手と劣勢な試合をするしかない。
「だからいつも第1試合とか、第2試合とか。女子がセミやメインを任されることはほとんどないんです。他団体でも同じような状況だと思います。でも女子選手にだっていい試合はできるし、女子同士でもいい試合はできる。最後にそういうものを見せたかったんですね」
引退試合を行うことは以前からわかっていたので、ずっと対戦相手を検討していた。悩んだ挙句、レベルの高い関西で練習を続けてきた、1学年下の実力者パチ子を指名した。
■飛び級で慶應大を卒業→法科大学院へ
最後にいい試合をしたい。彼女がそう考えるに至った理由は、また別のところにもある。
「やっぱり勉強に時間を取られて、満足できる試合がずっとできなかったので」
これは彼女について語るときに、まず語るべきことなのかもしれない。彼女が大学を飛び級で卒業したこと、授業料全額免除の特待資格で大学院法務研究科へ進んだこと、そして2024年7月に行われる司法試験を受け、弁護士になると誓っていること。彼女は実際には大学4年ではなく、法科大学院2年に在籍する、成績優秀な司法試験受験生なのだ。
彼女が弁護士を目指した大きなきっかけは、大学1年生のときに経験したある刑事事件だった。そのころ交際していた自称“京大卒”の医師が、実は医師免許もなく、ビザもない不法滞在中の外国人で、そのうえ彼女の父親名義のクレジットカードを不正利用して逮捕されてしまった。そして彼女は彼と同棲していた部屋を、家賃滞納による強制執行で追い出されてしまう。ほとんど嘘みたいなその事件に巻き込まれたとき、親身になってくれたのが、彼の国選弁護人を務めた弁護士だった。
「電話で話していて、君の思考は論理的だと言われたんです。君ならなれる、司法試験なんて日本語が書ければだれでも受かるんだからって。それで司法試験を受けてみようと思ったんです。本当にその一言で」
高校時代は国際交流活動にも携わっていたため、将来はインターナショナルな仕事に就き、日本をよくしていきたいと思っていた。と同時に、法律を学ぶことにも興味があった。
慶應義塾大学法学部に進学後、成績がよかったため、自分は法曹の仕事に向いているのかもしれない、そう思った。企業法務という分野を知り、それらを通じて日本をよくしていけるかもしれないと考えたことも大きかった。
それでも「君ならなれる」の一言がなければ、きっと弁護士を目指そうとは思わなかった。将来の仕事を視野に入れてからは、一心不乱に勉強と向き合った。たとえば現在の1日のスケジュールは、午前10時から午後11時まで自習室で勉強。
「たぶん弁護士になったら、深夜2時ごろまで働く生活になると思うので、それに比べればマシです。習慣だから、つらくないんですよね」
遊ぶ時間は基本的にない。LINEのステータスメッセージは「誘わないでください」。彼女の日々は、「自習室にいるか、プロレスのお仕事をしているか、時間があればプロの指導を受けているか」で明け暮れる。「あとは寝ているか(笑)」
※以下出典先で
引用元: ・慶應大を飛び級卒業→弁護士を目指す学生アイドルレスラー無村架純最高の引退試合とこれから「表舞台に出ることはたぶんない。でも…」 [征夷大将軍★]
障害者プロレスもあるし
地方で地下アイドル→慶應法→不法滞在外国人に騙される笑→
弁護士を目指す→飛び級卒業
英語講師ですら解けないような難解なあの英語長文入試を科す慶應で飛び級レベルで成績優秀とか
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