実は夢だった、で物語が閉幕する、いわゆる「夢オチ」展開は積み上げてきた物語や設定がなかったことになってしまうことが原因で、否定的な声があがることもあります。しかし、読者ががっかりすることも少なくない「夢オチ」だったにもかかわらず、今もなお読者から支持を得続けている作品も見受けられます。
※この記事にはネタバレが含まれます
●『さよなら絶望先生』
「週刊少年マガジン」で連載されていた『さよなら絶望先生』(著:久米田康治)のラストも、「幻想」を巧みに活用した演出で読者を驚かせました。
この作品は、ネガティブな高校教師の「絶望先生」こと「糸色望」と、物事を何でもポジティブに捉える「風浦可符香(ふうら かふか)」といったクセが強い生徒たちによる、ドタバタな日常を描いた作品です。
1話完結型だった同作は、終盤にかけてシリアスな展開が繰り広げられます。そもそも物語のメインである可符香は存在せず、クラスメイトたちが見ていた「共同幻想」だったのです。
中略
●『今際の国のアリス』
アニメ化や実写化もされた『今際の国のアリス』(著:麻生羽呂/小学館)でも、原作では物語終盤で夢オチとも解釈できる展開が繰り広げられました。この作品は、高校生「有栖良平(アリス)」が送り込まれた「今際の国」で、一歩誤れば命が奪われる理不尽な難題「げぇむ」に挑むサバイバルサスペンスマンガです。
アリスは、作中で出会ったヒロインの「宇佐木柚葉(ウサギ)」とともに「げぇむくりあ」して、「この世界に残るか、抜け出すか」という選択を迫られ、アリスは現実世界に戻るのでした。
中略
●『ハイスクール!奇面組』
「週刊少年ジャンプ」で連載されていた『ハイスクール!奇面組』(著:新沢基栄)は、中学生で主人公の「一堂零(いちどう れい)」が率いる奇面組を中心に描かれた『3年奇面組』の主要キャラが高校に進学した後の様子が描かれました。
最終回では時が流れて社会人になったヒロイン「河川唯(かわ ゆい)」が、零のこぐ自転車の後ろで眠ってしまいます。その後、目覚めると中学生時代に戻っており、後に『ハイスクール!奇面組』での出来事は、すべて唯の空想だったことが明かされたのです。
ただこの作品は「ザ・夢オチのラスト」として語られることが多い一方で、見方を変えると「ループ」展開と解釈することもできます。実際に作者の新沢基栄先生は「夢オチといわれるのは心外」との発言を残しており、その後発売された愛蔵版および文庫版の『ハイスクール!奇面組』でのラストでは、『3年奇面組』の1話の冒頭につながるよう、零のものと思われるシルエットが新たに加えられました。
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引用元: ・「歴代最高の最終話」「設定が秀逸」夢オチだけど作品への評価が高いマンガ3選 [muffin★]
いちおう遊園地で小さくされた時に見た夢で予知夢的な終わり方だったよね
彼岸島も「すべては明の創作した物語」としないと無理だろうな
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