ブレインフォグは医療関係者の間では以前から注目されていたが、近年になってより広く話題に上るようになってきた。しかし、実際に症例は増えているのだろうか? それとも、ブレインフォグはこれまでも我々の生活に潜んでいて、今になって認識されつつあるに過ぎないのだろうか?
ニューヨーク医科大学精神医学・行動科学科の教授で学科長を務めるスティーヴン・フェランド博士(PhD)は、30年間診療に携わるなかで、ブレインフォグに関して3つの大きな波を見てきたという。
最初は慢性疲労症候群の研究の高まり、次に抗がん剤治療に伴う“ケモブレイン”、そして最後は新型コロナウイルス感染症である。
どうやら、パンデミックの発生後にこの言葉は定着したようだ。“ブレインフォグ”のGoogle検索の数はコロナ禍で急増し、2022年1月にピークに達した。
かつてはごく少数の人々が訴えてきた症状だが、ここにきて相当数の集団に影響が見られるようになったのだ。
「新型コロナウイルス感染症によって、ブレインフォグは一気に急増したのです」と、フェランドは言う。
ブレインフォグとは主観的な体験であり、集中力やマルチタスク能力の低下を意味する。
「鋭敏さや明晰な思考能力の低下を指す、行動全般の遅さのこと」だとフェランドは言うが、まさに彼の言葉通りの感覚だ。
頭のてっぺんに靄がかかったような感じで、ただ違和感を覚えるのだ。
私の鈍い処理能力に対して全てが速すぎるような、周りの世界についていけない感覚である。
「自分でも気がつかずに、誰もが感じたことがある感覚です」。デュアリティ・サイコロジカル・サービスの臨床心理士・神経心理学者であるジョエル・フランク精神科医は言う。
「通常の風邪やインフルエンザにかかったときですら、記憶力は低下しています。あるいは、会話の際に言いたい言葉が出てこないこともあるでしょう。
お酒を飲んだ後のように、ぼんやりしているように感じるかもしれません」。
しかし彼は、それ自体が症状というわけではなく、体のホメオスタシス(生体恒常性)が崩れているサインなのだと説明する。
ホメオスタシスが変化する大きな原因の一つとなったのが、長きにわたるコロナウイルス罹患である。
フェランドのチームは、長期のコロナ治療プログラムに参加した約60人を集め、簡単な記憶課題を含む認知能力テストを実施した。
「我々が予想していたよりも多くの被験者が、神経心理テストの遂行に障害を抱えていることがわかりました」と、フェランドは言う。
「コロナウイルスに罹患していない人たちと比べて、彼らはテストの成績がよくないのです」。つまり、ブレインフォグを感じたら、それは単なる気のせいではないのだ。
「何か原因があることは間違いありません」と、彼は続けた。
最近の研究では、このブレインフォグは、気分を調整し認知機能に影響を与える神経伝達物質であるセロトニンのレベルが低いことが原因である可能性があることが判明した。
不安やうつもブレインフォグの大きな要因だ。不安はワーキングメモリ(一時的な情報を記憶し処理する脳の働き)に悪影響を及ぼし、大うつ病性障害の患者は集中力の欠如、語彙へのアクセスや意思決定の困難さといった認知症状に悩まされる。
「精神疾患は感情面でも認知面でも精神に大きな負担をかけるため、ブレインフォグを生じさせるのです」と、フランクは言う。
しかし2020年以降、不安障害やうつ病の発症率も少なくとも25%上昇していることから、“ニワトリと卵”の様相を呈してくる。
ブレインフォグの原因となっているのは、精神疾患と新型コロナウイルスのどちらなのだろうか? フェランドは「非常に答えを出すのが難しい問題です」と言う。
2023年の研究によれば、コロナウイルスの重症例はうつ病と呼応しており、複雑な相互作用が指摘されている。
https://www.gqjapan.jp/article/20240507-brain-fog#:~:text=%E5%A4%A7%E8%B0%B7
引用元: ・【ブレインフォグとは何か】脳に霧がかかったような感覚に襲われたら、それは気のせいではない・・・ニューヨーク医科大学教授「新型コロナウイルス感染症によって、ブレインフォグは一気に急増した」
ワクシン禁止で。
他人への押し付けはキモいんだよ
ワクシン許可。
言論の自由
ストゼロのせい
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