https://www.asahi.com/articles/ASS4Z0V4HS4ZULLI00CM.html
有料記事Re:Ron発
聞き手・金沢ひかり 2024年5月2日 13時00分
バリアーをなくすのは誰か③ 障害者雇用コンサルタント・黒原裕喜さん
障害者の社会的バリアーを除くため、事業者にも義務づけられた合理的配慮。先天性の脳性まひをもつ当事者であり、障害者雇用のコンサルタントとして企業、求職者の双方に助言する黒原裕喜さん(37)は、実践的な「配慮」をどうとらえているか、聞きました。カギは、「過剰な配慮」をなくすことだと語ります。
【バリアーをなくすのは誰か①】車いすインフルエンサーが映画館で望む未来→
https://www.asahi.com/articles/ASS442V5GS44ULLI009M.html?iref=pc_extlink
【バリアーをなくすのは誰か②】解消法は「障害者優遇」なのか 荒井裕樹さん寄稿→
https://www.asahi.com/articles/ASS4L3400S4LULLI007M.html?iref=pc_extlink
――コンサルタントとして独立したのは昨春。それまで、ご自身も障害者雇用として外資系の医療機器メーカーに15年間働いていたそうですね。
人事部で採用業務を担ったり障害者雇用のチームをマネジメントしたりしていました。コンサルタントとして現在は、障害者雇用を進める企業の相談に乗ったり、求職中の障害者のキャリアカウンセリングをしたりしています。
――障害者雇用について、企業側から聞く悩みは。
人事担当者と話していると、腫れ物に触るような感じを受けることが少なくありません。
障害者に「過剰な配慮」をしないといけない、と思ってしまっている。よく聞くのが、「どこまで聞いていいのかわからない」という悩みです。
――それは、コミュニケーションを取り始める最初の段階ということでしょうか。
特に採用前、面接時のコミュニケーションでそのような悩みが出てくるようです。
健常者の面接でも、どこまで質問していいのかというのは厚生労働省がガイドラインをまとめています。
障害者もベースは同じなのですが、健常者の場合は身体的なことは聞いてはいけないことになっています。一方、身体障害者を雇用したいときには聞く必要がありますよね。
なぜ聞いていいのかというと、企業には安全配慮義務があるからです。それを聞かないと安全配慮ができないので、きちんと聞いて欲しいと、企業側には伝えています。
「すべき配慮」、わかりやすい人を取り合う現状
――踏み込んだ質問をすることにもなり、聞きにくさを感じる企業側の気持ちも理解できるところがあります。
聞き方はすごく難しい。
たとえば、躁(そう)状態とうつ状態を行き来するうつ病の人の面接で、障害を持った経緯まで聞かないといけないこともあります。どのような時に気分が落ち込み発症したのかを雇用側が知ることで同じ環境になることを避けるために必要なことです。ただ、聞き方を間違えるとフラッシュバックを起こす可能性もあるので、専門家がサポートに入るのがいいと思います。
逆に採用時にコミュニケーションがしっかりとれ、配慮すべきことなどが互いにすりあわせられていれば、入社後のミスマッチもなくなっていきます。
障害者雇用の法定雇用率は段階的に引き上げられていますが、実態は、「すべき配慮」がわかりやすい人をとりあっている状況です。
特に、身体障害者はバリアフリーの面を配慮してもらえたら、その他は健常者と同じフローで働ける場合が多い。一方で、身体障害以外の配慮は、配慮の仕方にかなり個人差があり、「難しい」と感じている企業が多い印象です。
――配慮の方法で、企業側から聞く悩みは他にありますか。
「どう評価すればいいのか」というのもよく聞きます。
従業員のパフォーマンスが低かった場合、それは障害に起因するのか、個人の問題なのかを判断しづらい、と。ただ、そこの評価をきちんとできなければ、障害者の働き方が発展していきません。
配慮すべきこと知るためにもコミュニケーションを
――その悩みにはどう答えていますか?
(略)
※全文はソースで。
引用元: ・対話不足の「過剰な配慮」、障害者雇用の発展阻む コンサルが指摘 (黒原裕喜さん) [少考さん★]
そんなの国が雇えばいいだろうって
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