異例の事態に振り回された有権者は、今回の選挙戦をどうみたのか。
「きれいごとばかり」
「もういい加減にしてほしいと思う。怒りしかないし、政治に対して期待したいことはない」。
東京15区の区域である東京都江東区の会社員、大崎俊秀さん(61)は、自民派閥パーティー収入不記載事件で政治不信が高まる中、当選者が汚職事件、選挙買収事件と2代続けて金銭絡みで議員辞職した同区の現状について、こう憤る。
自民党が公認候補を立てなかった同区の補選では、各陣営の野党幹部らが続々と応援に入ったが、地元となじみの薄い候補者も多かった。
会社員の川崎久佳さん(65)は「候補者の公約を見ても、結局みんな同じようなことを言っているので選びにくかった」と振り返る。
水産仲卸会社を経営する小林俊夫さん(52)も「消去法でやっていくと候補者が全部消えてしまう。応援したい人は正直いない。なるべくまともな人に票を入れたつもりだが…」と表情を曇らせた。
男性会社員(58)は「50年以上江東区に住んでいるが、投票先を決めるのがこれだけ難しい選挙はなかった」と吐露。
無職男性(82)は「演説を聞いても、きれいごとばかりを言っている候補が多かった」と断じた。
「規制した方がいい」
さらに今回の選挙戦では、ある陣営が他の候補者の演説場所で大声を上げ、選挙カーで追いかけ回すなどの行為を繰り返し、街頭演説の事前告知ができない状況も発生。松本剛明総務相が、公選法の自由妨害罪や刑法の暴行罪などの処罰対象になり得ると述べるなど、大きな波紋を広げた。
そうした様子を目にした有権者の見方は、当然ながら厳しい。女性会社員(49)は「仕事帰りや買い物に行くと、誹謗(ひぼう)中傷や怒号が聞こえてきた。こういう選挙があっていいのかと思った。法規制した方がいいと思う」と話し、
専業主婦の女性(62)も「モラルがなく、上品さに欠ける。平たくいうと下品だった」と切り捨てた。
引用元: ・【政治不信の高まりで投票率低調】衆院東京15区の有権者はどうみたか 「消去法でやっていくと候補者が全部消えてしまう、50年以上江東区に住んでいるが、投票先を決めるのがこれだけ難しい選挙はなかった」
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