歴史上のパンデミックと言うと、スペイン風邪や黒死病が有名ですが、今回は日本の江戸のパンデミックについて見ていきましょう。
麻疹(はしか)は、麻疹ウイルスによる感染症です。麻疹ウイルスに感染すると、10日ほどの潜伏期間を経た後、38度ほどの熱が数日間続きます。
その後一旦熱が下がるものの、半日後に再び高熱が出て、その後全身に赤い発疹で広がるのです。
麻疹は通常であれば一週間ほどで回復しますが、重症化する場合もあり、その場合は肺炎や脳炎などといった深刻な症状を引き起こします。
さらに麻疹は現代でも発病してからの治療法はなく、病院で麻疹の患者に行われるのはもっぱら対処療法です。そのようなこともあって麻疹はとても危ない病気であり、衛生状態がよく、高度な医療を受けることができる現代の日本であったとしても、感染した人のうち1000人に1人が命を落としています。
ただ現代では、麻疹は予防接種によって抗体をつけることができ、感染の危険性を大幅に下げることができます。
しかしそのようなもののない江戸時代においては麻疹の感染を防ぐことは困難であり、麻疹の感染は生死を分かつ一生に一度の通過儀礼として捉えられていたのです。
もちろん衛生状態も医療も現代より劣悪な江戸時代においては、感染して命を落とす人の割合は現代よりも多かったことは語るまでもないでしょう。それゆえ「疱瘡(天然痘)は見目定め、麻疹は命定め」と呼ばれており、まさに命がけの通過儀礼でした。
余談ですが、江戸幕府は麻疹の流行を抑えるために一部の施設を営業禁止にしたりしており、先述した居酒屋や屋形船屋だけでなく、遊郭や風呂屋などといった施設が営業禁止になりました。
また飲食店の多くも営業禁止になっており、麻疹流行時は江戸の社会を支えていた娯楽のほとんどがなくなったのです。
言うまでもなく江戸時代にはインターネットもゲーム機もないので、現代の新型コロナウイルスパンデミックの緊急事態宣言の時以上に庶民の生活が大変なものであったのは語るまでもないでしょう。
また先述したはしか絵以外にも麻疹除けのものはあり、神社仏閣は麻疹に効くお札を、医師や薬屋は麻疹の治療薬を売り始めました。
さらに麻疹によいとされている食べ物の噂も広がり、中にはそういった食べ物を投機対象にして一儲けをしようとする人さえいたのです。
2020年の新型コロナウイルスのパンデミックの初期にはマスクの転売が行われたり、「○○という薬は効果がある」といった真偽のあやふやな情報がインターネット上に流れたりしていました。
江戸時代の麻疹流行時にも似たようなことが行われていたことを見ると、人間の本質は案外江戸時代とあまり変わっていないのかもしれません。
引用元: ・【コロナ禍とよく似ていた 江戸時代の麻疹パンデミック】予防接種のない江戸時代においては感染を防ぐことは困難であり、麻疹は命がけの通過儀礼だった
20年ぐらいたって免疫持っていない人口が増えるとまた流行する
麻疹がぁーZ!
わざと
防護服も着ないで船に乗り込んだ時はマジで目を疑ったよ
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