2021年の東京オリンピック(五輪)を前に行われたドーピング検査で、中国の競泳選手23人が陽性となりながら、大会への出場が認められていた。検体の「汚染」が原因だとする中国の反ドーピング機関(CHINADA)の判断を、世界反ドーピング機関(WADA)も容認していた。独放送局ARDと米紙ニューヨーク・タイムズが20日に報じた。報道などによると、中国の競泳選手たちは東京五輪の7カ月前に実施されたトレーニングキャンプ中のドーピング検査で、狭心症を防ぐ薬物トリメタジジンが検出され陽性となった。
しかし、CHINADAは選手たちが同薬物を意図せず摂取したとして、いかなる処分も科さないことを決めた。
30選手からなる中国競泳チームは、東京五輪で金メダル3つを含む6個のメダルを獲得した。
米反ドーピング機関(USADA)のトラヴィス・タイガート会長は、五輪開催前に陽性反応が出ていたとの報道を知って「がっかり」したと述べ、WADAが役割を果たしていないと批判した。
タイガート会長はWADAとCHINADAが「世界中の全ての人に適用される国際的ルールに公平かつ一様に従うことを怠り、陽性反応が出た選手たちのことを隠ぺいした」と批判。「この潜在的な隠ぺい工作によって影響を受けた」アスリートたちは「このシステムに深く、痛ましく裏切られた」と述べた。
そして、「陽性反応を覆い隠し、勇気ある内部告発者の声を抑圧するという汚い手を使う者は全員、規則と法律の及ぶ限り責任を負わなければならない」と付け加えた。
引用元: ・東京五輪にドーピング陽性で出場した中国選手23人、「汚染」が原因だとして処分されず [844481327]
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