塾に通う子供の保護者に「私たちを経由して志望校の先生に“心づけ”を渡せば点数調整ができる」などと“賄賂の斡旋”をしていたことが「 週刊文春 」の取材で分かった。少子化が進んでいるにもかかわらず、近年の私立小学校志望者は増えている。文科省の「学校基本調査」によると、小学校の生徒数は2013年に約670万人だったが、2023年には605万人に減少。
一方、同じ10年間で私立小学校の生徒数は7万8000人から8万人に増加している。
そんな中で過熱しているのが、小学校受験向けの塾市場だ。名門校では「入学にはコネが必要」と噂されるお受験の世界だが、不安と焦燥に駆られる保護者の心理を逆手に取ったビジネスを展開する塾がある。
冒頭のように、志望校の先生に“心づけ”を渡すことを塾から提案されたのは、現在、低学年の子供を私立小学校に通わせている永田裕子さん(仮名、30代)だ。
「(金額は)1校あたり100万~200万円だ、と」
裕子さんが子供を通わせていた「AiQ」とはどんな塾なのか。
東京商工リサーチによれば、年商は約8億円。都内に12の教室を構え、HPに掲げる「第一志望合格率」は77.6%。「合格実績」には、慶應幼稚舎や早実初等部、学習院初等科や筑波大学附属小学校など華々しい名前がズラリと並ぶ。
「Forbes JAPAN」「プレジデントオンライン」などにも取り上げられたことがある有名塾だ。
小誌はAiQの塾長(当時)と裕子さんのやり取りを記録した音声を入手。志望校の先生に“心づけ”を渡すことを勧める塾長は、こう語っていた。
〈体操や行動観察、面接の何人かの採点をする先生に、だいたい1人30万とか50万とか〉〈「入れても問題ない」っていう子は点数入れてくれますから〉
その後、裕子さんのもとには塾から「受験サポート料」という名目で、1校あたり150万~200万円、総額で770万円にも上る「見積書」がメールで届いた。
「有名塾が賄賂の斡旋みたいなことを堂々としていることに驚きました。あまりに怪しい話だったので、結局、私はお願いしませんでした」
AiQに事実確認を求める質問状を送付したところ、以下のように“心づけ”の存在を認めた。
〈保護者様のご要望に応じて志望校の校風や志望校対策を知るために、志望校の元関係者、OB、在学保護者をご紹介する制度があります。この場合、お心付け料金を事前保証金としてお預かりし、合格した場合はお世話になった方々へのお心付けとなり、不合格の場合は全額返金する制度で、大変好評を得ております〉
現在、「 週刊文春 電子版 」では、お受験有名塾による「賄賂斡旋」について報じた記事を配信中だ。
裕子さんに塾長が持ちかけた話の内容、小誌が独自入手した“心づけ”見積書に書かれていたこと、AiQの経営に関わっている人物の詳細、専門家が指摘する「心づけを塾が請求すること」と「教員に渡すこと」の法的な問題点、他の大手塾3社の見解、慶應義塾幼稚舎への取材の回答なども併せて詳報している。
引用元: ・【週刊文春】《早実初等部64名、慶應幼稚舎65名の合格実績》 お受験有名塾が志望校教員への “賄賂”を斡旋していた! 770万円 “心づけ” 見積書入手
こういう経緯本当にあったんだ
親が高慢なのもあるんだろうけど
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