【女性の品位を下げるサービスだ】 中国で大人気の日本風メイド喫茶、当局が禁止に向けて動き出す

・「メイド喫茶風」の店が増えすぎた
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中国・杭州市のメイド喫茶で働く女性たちPhoto by Visual China Group via Getty Images/Visual China Group via Getty Images日本発の「メイド喫茶」は、2010年頃から中国の主要都市でも増えていた。現在は中国全土で数千店が営業しているという。

日本生まれの「ジャズ喫茶」が、この時代に世界中へ広まっているワケ

だが、同国ではこのビジネスが物議を醸しているようだ。その将来は「脅かされている」と、中国メディア「シックス・トーン」が
報じている。

メイド喫茶に関する裁判が最初に起きたのは2023年、義烏市でのことだった。
「店で性的暴行事件が発生したこと」をきっかけに大規模な調査が開始され、最終的に地方検察院が事業者らを起訴した。

というのも、調査の結果、「義烏にある数百のカフェやeスポーツ会場が、メイド喫茶スタイルのサービスを提供していた」という。

そうした店では「ひざまずいてお茶を出したり、男性客にマッサージをしたり、入店した客に『おかえりなさいませ、ご主人様！』と
叫んだりするのを女性店員に強要していたことを、地元当局が発見した」のだ。

これらのサービスは「女性の人間としての尊厳を軽んじ、傷つけている」とし、検察院は地元の裁判所に訴訟を起こしたのである。

裁判所は検察を支持する判決を下し、メイド喫茶風のサービスを女性に提供させていた地元企業はそれを中止するか、
店を閉鎖するよう命じられた。

「このケースは、中国の他の都市が追随するモデルの一つになりそうだ。今週初め、中国の最高人民検察院は
『全国の検察当局が見習うべき12のケース』のリストを発表した」とシックス・トーンは報じる。
義烏の「メイド喫茶判決」も、このリストに含まれていた。

・女性の権利を侵害するサービス？
なお、メイド喫茶に関するコンテンツは、中国版TikTokである「Douyin」や、動画プラットフォーム「Bilibili」で人気が高い。
メイド喫茶というカルチャーは中国に馴染んでいるようだ。

一方で、メイド喫茶はこれまでも同国で物議を醸してきたという。
こうしたサービスは「女性の品位を下げ、場合によってはセクハラの温床になると主張する反対派」が常にいるからだ。

義烏の判決を受け、最高人民検察院は「メイド喫茶は新しい産業であり、具体的な規制や管理はほとんどおこなわれていないため、
権利侵害が気づかれないまま放置されていることが多い」とのコメントを出している。
メイド喫茶と称してサービスを提供している中国国内の店は、今後取り締まりの対象となる可能性がありそうだ。

なお、2023年に施行された改正版の女性権利保護法により、中国では「女性の人格的尊厳を侵害する行為も違法である」ことが明確と
なった。
シックス・トーンによると、女性の「生命、健康、個人の尊厳に対する権利を侵害した」として、
中国では過去一年で4万6000人以上が起訴されている。これは前年比で10.7％増だった。

COURRiER Japon
4/24(水) 12:00配信
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