10日、ジョー・バイデン大統領との首脳会談に臨む。岸田首相の訪米に合わせるように、米国と英国、
オーストラリアの国防相は9日、3カ国による安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」の「第2の柱」である
極超音速兵器や対潜水艦戦能力、人工知能(AI)などの共同開発で「日本との協力を検討している」と発表した。
中国の覇権拡大に対峙(たいじ)するAUKUSとの連携は、日米首脳会談でも協議される予定だ。
これは日本の安全保障にどんなメリットがあるのか。将来的な日本の参加(JAUKUS=ジョーカス)もあり得るのか。・「第2の柱」で兵器など共同開発
「技術革新や資金調達、産業の強み、機密情報を適切に保護する能力や、インド太平洋地域の平和と安定への影響力を
考慮に入れる」
米国のロイド・オースティン国防長官と、英国のグラント・シャップス国防相、オーストラリアのリチャード・マールズ国防相は
共同声明で、パートナー国との協力で重視する要素を説明し、「第2の柱」に関する日本との協力を「検討している」と明かした。
AUKUSは、中国の軍事的脅威に対抗するため、2021年9月に創設した軍事技術を中心とした安全保障協力の枠組みだ。
「第1の柱」は、非核国オーストラリアに米原子力潜水艦を配備したうえで、英豪両国で次世代原潜を製造することで、
インド太平洋地域で海洋進出を強める中国に対抗する。原潜の導入で、台湾や沖縄県・尖閣諸島の周辺でも
長期間の作戦行動が可能になると見込んでいる。ただ、「第1の柱」では、他国の技術協力は求めない方針だ。
一方、「第2の柱」である極超音速兵器や対潜水艦戦、AI、電子戦、量子技術などの共同開発では、
他国にも協力を呼びかけており、日本は最初のパートナー国として指名を受けた。
AUKUSと連携することで、日本にはどのような安全保障上の利点があるのか。
福井県立大学の島田洋一名誉教授は「日本が、AUKUSの『第2の柱』で米英豪との連携を強めることになれば、
台湾海峡周辺での抑止力強化につながり、中国に対する大きなメッセージになる。
日本は22年に閣議決定された安保三文書に『反撃能力』を示したが、まだ整備は十分とはいえない状況にある。
極超音速兵器の運用をはじめ、各国と技術協力や情報共有することで、反撃能力の強化に向けた具体的な進展も期待できる」
と話す。
当然、中国は猛反発した。
中国外務省の毛寧副報道局長は8日の記者会見で、「歴史の教訓をくみ取り、安全保障分野で言行を慎むべきだ」と
日本に自制を求めた。
AUKUSの参加国拡大についても、「アジア太平洋地域の軍備競争を激化させ、地域の平和を損なう」として
「深刻な懸念」を表明した。
中国は近年、台湾を取り囲むような大規模な軍事演習を複数回実施している。今年2月、中国福建省に近い台湾の離島、
金門島周辺で中国漁船が転覆し、船員2人が死亡する事故があった。
その後、中国海警局船が台湾の遊覧船に臨検を行うなど圧迫を強めている。
・島田氏「原潜を運用する米英との連携にメリット」
年々増大する中国の脅威に対し、AUKUSへの日本参加を促す意見もある。
自民党の麻生太郎副総裁は昨年11月、訪問先のオーストラリアでの講演で、
「習近平国家主席がすぐにでも台湾本島に軍事侵攻を仕掛ける可能性は低いものの、(中国に近い)台湾の金門島や馬祖島を
占拠する可能性はあり得る」「次は台湾本島に狙いを定めたとしてもおかしくない」といい、
AUKUSに日本も加えてはどうかと提起した。
麻生氏は、個人的見解として、AUKUSに日本(JAPAN)の頭文字を加えた「JAUKUS(ジョーカス)」
とする構想も明かした。
日本は将来的にどうすべきか。
ー後略ー
2024.4/9 15:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20240409-OZC74UJBABMRPCOHNR2S54MRF4/3/
引用元: ・【対中抑止】 米英豪の「AUKUS」日本と協力検討 麻生氏、JAPANの頭文字を加え「JAUKUS」とする構想も [4/10] [仮面ウニダー★]
コメント