景気の波はあるにしても基本右肩上がりで成長を続けてきたアメリカと比べて、バブル崩壊後32年間の株価パフォーマンスは大きく差がついています。
例えば、1991年から2022年のNYダウピーク時までの株価指数を比較すると、NYダウの約13倍に対して、日経平均は約1.3倍にとどまり、10倍以上の差が生じていました。
32年間の株価推移では圧倒的な差がある中、私がアメリカ株より多くの日本株をポートフォリオに組み入れている理由についてお話しいたします。
日本株に投資すべき理由
(1)地の利を活かすことができる
日本株に多く投資している理由としてまず、普段日本に住み、日本語を使っていることから、
1.肌感覚で企業の状況を理解することができる
2.企業が発信する情報を日本語で理解することができる
3.為替リスクがない
など日本の地の利を大きく活かせることが挙げられます。
日本企業であれば、近所の店舗に行ってみたり、日本で売っている商品を使ってみたりして、その会社の株を買っていいかどうか判断することができます。
例えば、コロナ禍のとき、近所の「ケンタッキーフライドチキン」《日本KFCホールディングス(9873)》や、家系ラーメンの「町田商店」《ギフトホールディングス(9279)》に足を運び、「ほかの飲食店が大ダメージを受けている中でも、お客は十分入っているな。店舗運営は効率化されており、味も美味しく、買いの検討をしてみようか」と考えることができます。
また、国内で起こっている生活スタイルや流行の変化を機敏にとらえ、それを投資のチャンスとして捉えることができるのは、日本で暮らし、日本企業と近い距離で接することができるからでしょう。
一方、アメリカ企業の場合、日本に店舗がなかったり、日本で製品が販売されていなかったりすることが多く、肌感覚で会社の状況を理解することができません。
例えば、アメリカを中心に2000店舗以上展開する大手ベーカリー&カフェのパネラ・ブレッドは、日本では出店されておらず、お店に足を運んで商品を食べたり、店舗の雰囲気を感じ取ったりすることはできません。
また、日本企業の場合、日本語で書かれたIR資料を読み、外国人では理解が難しいであろう細かなニュアンスを読み取ることができます。
その他、当然ではありますが日本株は円で取引されるため、為替リスクもありません。日本に住んでいて日本語を使っているからこそ享受できる、これら地の利を活かさない手はないかと考えます。
日本にはバブル崩壊後、構造改革を経て、財務・収益力が格段に向上している企業が数多く存在しています。
2023年3月期において、日本の上場企業の純利益合計は、前の期比1%増の39兆881億円と、2期連続で最高益を更新しました(「日本経済新聞」2023年5月19日)。
また、外国人投資家の増加や、東京証券取引所からの「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の要請などにより、企業は以前にも増して、株価対策を重要課題としてとらえ、株主還元・株主重視の姿勢を強めるようになっています。
その他日銀は、欧米当局が金融引き締めに動く中でも、依然として金融緩和を維持する姿勢を見せています。
企業は、バブル期に比べて安定して儲けることができる会社作りを行っているとともに、国や証券取引所は株価上昇のための道筋を作っています。
株価の割安・割高を示す指標の一つであるPERを見てみても、日本株に割高感はそれほどありません。バブル期のPERが70倍程度だったのに対し、直近のPERは15倍程度となっているからです。
なのなの(なのなの) 兼業投資家
投資歴20年以上の兼業投資家。基本スタイルは日本の高配当株やアメリカのインデックスを中心とした分散投資。関西の大学院を修了後、新卒でプライベートエクイティ投資の会社に入社。約9年働いた後、メーカーに転職して現在に至る。大学1年生から株式投資を開始。当初6年間は赤字であったが、投資対象を高配当株メインとしてからは成績が安定するようになる。
2008年以降は15年連続で黒字。ここ10年の年資産増加率平均は約19%。2021年3月に1億円達成。2023年10月時点の保有資産は1億4300万円。
引用元: ・【資産億超えリーマン なのなの】「初心者こそ日本株に投資を」
日本の貧困者に買わせてどうする気だよ
コメント