派参院議員のトップだった世耕氏は2018年からの5年間で総額1542万円の還流を受けたが、政治資金収支報告書に記載していなかった。裏金事件で立件はされず、3月に開かれた参院政治倫理審査会で世耕氏は、パーティー券収入の還流について「関与したこともなければ、報告・相談も受けていない」などと説明し、自身の関与を否定。還流分は「すべて政治活動に使った」と強調した。
署名活動の代表者の一人、近畿大文芸学部の藤巻和宏教授は「すべて秘書がやったことにして、説明もしないし責任を取ろうともしない。政治家としての不誠実な態度は、本学理事長としての不信につながる」と批判する。
藤巻教授が加入する近畿大学教職員組合は、昨年12月と今年1月の計2回、学校法人近畿大学に対して世耕氏の理事長辞任を要求したが、いずれも却下されたという。
近畿大の建学の精神は「『実学教育』と『人格の陶冶(とうや)』」。そして、教育の目的は「人に愛される人 信頼される人 尊敬される人を育成することにある。」としている。藤巻教授によると、今年度から近畿大では新入生を対象にしたゼミで、世耕氏が建学の精神について語る動画を見てディスカッションをすることになっており、「裏金問題に触れないことは難しく、多くの教員は困惑しています」と語る。
世耕弘成氏の学校法人近畿大学理事長辞任を求める署名サイトの画面=サイトより
署名サイトの呼び掛け文でも、「国民の負託に応えるべき政治家としての責任を放棄し、都合のよいことしか話さない人物が、理事長として『人格の陶冶』を語れるでしょうか? 自分自身が、『愛される人、信頼される人、尊敬される人』たり得ているでしょうか?」と疑問を投げかける。
署名活動について藤巻教授は「政治家として不誠実な対応をとり、国民からの批判も強い。そんな人を理事長と認めることは近大で働く者として受け入れがたく、社会や学生に対してなんと説明してよいかわからない」との思いもあり、始めたという。そして、言葉をこう続けた。
「近畿大学で世耕氏は神様みたいな存在で、批判などとんでもないという空気がある。選挙の時に手伝うと出世が早いとも言われる。学内で姿を見ることはほとんどなく、理事長としての勤務実態も疑問」
近畿大広報室は、署名活動について「コメントを差し控えます」と回答した。【坂根真理】
毎日新聞2024/4/3 05:30(最終更新 4/3 06:25)
https://mainichi.jp/articles/20240402/k00/00m/040/239000c
引用元: ・「神様みたいな存在」世耕氏の理事長辞任求め 近畿大有志が署名 [蚤の市★]
批判できない存在なら独裁者みたいな存在と正しく書きましょう
コメント