海外では「プレー」が対象
八百長やギャンブル依存症を招きかねないスポーツに関する賭けは限定的に運用されてきた。しかし、近年、新たなスポーツの資金源を得るため、運用を拡大する検討が始まった。
経済産業省は21年6月に識者を交えた「地域×スポーツクラブ産業研究会」の提言をまとめ、地域スポーツの資金源の例に「スポーツ賭博」を挙げた。時をほぼ同じくして自民党のスポーツ立国調査会も東京オリンピック・パラリンピックの開催後を見据えた新たな経済の起爆剤として「スポーツくじの充実に向けた取り組みを進めていくべきだ」とした。
立国調査会はスポーツ賭博が産業化している欧米の例を引き合いに「英国では(中略)スポーツベッティング(賭け)で得られる税収は年間900億円にも及ぶという。我が国でもスポーツベッティング市場が産業に与えているインパクト、社会的背景などについて理解を深め、その活用の可能性について検討することも有益」とする提言をまとめた。
スポーツ振興くじのtotoなどは試合の勝敗や得点数が対象だが、海外で認められているスポーツベッティングは試合中に起こる可能性のあるほとんどのプレーが賭けられる。例えば、サッカーならば最初にゴールを決める選手は誰か、試合中のイエローカードの数は何枚かなどを予想し、試合終了を待たずに成立する。
現在、立国調査会などで法律改正も含めた検討を行っている。
「リスクの議論、不十分」
日本プロ野球選手会の顧問弁護士でスポーツベッティングに詳しい早稲田大の松本泰介教授(スポーツ法)は「現状、国内では市場効果を期待する声ばかり取り上げられている。ギャンブル依存症だけでなく、規制のかけ方や(賭けの)対象になる選手への中傷などのリスクに対する議論が十分ではない」と指摘する。【岩壁峻】
毎日新聞 2024/3/21 20:04(最終更新 3/21 22:05)
https://mainichi.jp/articles/20240321/k00/00m/050/341000c
引用元: ・「スポーツで賭け」日本でも全面解禁探る動き 大谷翔平通訳解雇 [蚤の市★]
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